猫がカリカリを食べない|理由と対処法を徹底解説!
2024.12.24
「猫がカリカリを食べてくれない!」
「おやつしか食べなくなった」
愛猫の食欲が落ちると心配になりますよね。
カリカリだけを食べてくれない時は、餌や食事環境への不満か口内トラブル、その他の体調不良が考えられます。しかし何が原因かの判断が難しいことも多いです。
そんな飼い主さんのために、猫がカリカリを食べない理由と対処法、受診の目安を解説します。
猫がカリカリを食べない理由
猫がカリカリを食べない時は主に5つの理由が考えられます。
1. フードに飽きている
2. 食事環境に不満がある
3. 繁殖周期や年齢によるもの
4. 口内トラブル
5. 体調不良・病気
それぞれの理由について詳しく解説していきます。
フードや食事に飽きている
ご存知の通り猫は飽きっぽく気まぐれな性格です。
また、警戒心と好奇心がどちらも高く、これらの影響は食事にも現れます。
猫には「ネオフィリア」という性質があります。
これは新しいものを好む性質です。
食事に対して好奇心が大きくなった時に、今までの餌を食べなくなり、新しい餌を求める事があります。このような理由の場合ははいつもと違う餌やおやつだとモグモグ食べる、ということが多いです。
いつもと違う美味しいおやつを貰うと、普段食べていたカリカリを食べてくれなくなる場合もあります。
食事環境に不満がある
猫はとても繊細な動物なので食器を変えたり、食事の場所を変えたりするだけでも餌を食べなくなることがあります。
環境だけでなく、同じ食器でも普段より汚れていると餌を食べない猫もいます。
今までの食事の環境と変わったことがないか見直してみると良いでしょう。
また、カリカリの保存状態によっては、湿気ていると食べなくなるケースもあります。カリカリは湿気やすいので、開封したら餌を密封しておくのがおすすめです。
繁殖周期や年齢によるもの
去勢・避妊手術を行なっていない猫の場合は、発情期による食欲の減退も考えられます。日照時間との関係で発情する雌猫と、発情した雌猫に誘発される雄猫。どちらも発情すると食欲が落ちる場合があります。
普段と違う鳴き方や甘え方をしているなど、発情のサインがないか観察してみましょう。
また、猫の年齢によって今までのカリカリを残すようになったり、受け付けなくなる事もあります。
愛猫の年齢や体調に合ったカリカリを選べているか、もう一度確かめてみてもいいでしょう。
口内トラブル
猫がカリカリを食べない時は口内に何らかの違和感があることも考えられます。よくある口内トラブルとしては、
● 口内炎
● 歯周病
などがあります。
猫は犬と違い口を閉じている時間がほとんどなので気が付きにくいです。
「カリカリは食べないけどウェットフードなら食べる」
「食べようとするけど上手く食べられていない」
「よだれの量に変化がある」
このような場合は口内トラブルを疑ってみましょう。
フードをカリカリからウェットに変えると食べるか観察し、必要に応じて動物病院を受診するのがおすすめです。
歯垢や歯石は、口内トラブルの原因になるので口内チェックも大切です。お家でデンタルケアをさせてくれる子は歯磨きなどを行い、難しい場合は定期的に動物病院でケアしてもらえます。
カリカリからウェットフードに変えると、水分量が多く口の中に餌が残りやすくなる場合もあるので要注意です。
体調不良・病気
「カリカリだけでなく、おやつやウエットフードも食べてくれない」
「普段の様子もいつもと違う」
「寝てばかりいるようになった」
このような時は、単にカリカリを食べないのではなく、体調不良から食欲が落ちている事も考えられるので注意が必要です。
飼い主さんが違和感を感じたら、なるべく早く動物病院を受診することをお勧めします。
何時間食べなかったら心配すれば良いの?
一定時間以上、何も食べない状態が続くと猫にとって危険な場合もあります。
では、猫が餌を食べずに過ごせる時間はどのくらいなのでしょうか。
猫がカリカリを食べないけれど、気まぐれと体調不良の見分けをつけるのが難しい!
という時は、時間を参考にしてみるのも一つの方法です。
一般社団法人日本臨床獣医フォーラムによると、
1〜2ヶ月齢の猫 | 8時間以内 |
2〜3ヶ月齢の猫 | 12時間以内 |
3〜4ヶ月齢の猫 | 16時間以内 |
1歳以上の成猫 | 24時間以内 |
であれば心配する必要はないとされています。ひとつの目安として覚えておくと安心ですね。
(参考)一般社団法人日本臨床獣医学フォーラム
猫がカリカリを食べない時の対策
猫がカリカリを食べてくれない理由を見てきましたが、具体的にはどんな対策をしたら良いのでしょう。猫がカリカリを食べない理由を考えながら、その子にあった対策をしてみるのが安心です。
1. カリカリにトッピングをしてみる
2. カリカリとウェットフードを混ぜてみる
3. カリカリをふやかしてみる
4. 食器や食事環境を見直してみる
5. 動物病院を受診する
カリカリにトッピングをしてみる
猫がカリカリを食べない時、初めに試してみるのにオススメな方法です。
トッピングは定番の猫用鰹節や煮干し、その子の好きなおやつを混ぜてみても良いでしょう。
手作りでトッピングする際は生肉や生魚を軽く茹でて混ぜてみてもOKです。
猫がカリカリを食べない理由が「飽きているだけ」という場合はトッピングで食欲を取り戻すことも多いです。
トッピングだけを食べる子もいますが、その場合は好き嫌いか、もしくは柔らかい物だけを選んでいるかに別れます。
硬いカリカリを避けるようであれば口内トラブルをチェックしてみましょう。
カリカリとウェットフードを混ぜてみる
こちらも猫がカリカリを食べない時には定番のアレンジです。
ウェットフードなら食べてくれるという場合でも全てをウェットフードにしてしまうと、さらにカリカリを食べなくなってしまうため、半々で混ぜてみるところから始めてみましょう。
トッピングと同様、いつものカリカリに飽きているだけならばこの方法で食べてくれることが多いですよ。
カリカリをふやかしてみる
いつものカリカリをぬるま湯(38℃くらい)でふやかす手段もあります。
カリカリを温めることで、香りが強くなります。猫は嗅覚が優れていて臭いに敏感なので、食欲が出やすくなります。
その他にも、食事から効率的に水分が取れるというメリットがあります。
「トッピングやウェットフードが手元にない」という時にも手軽に試せるのが嬉しいポイントですね。
食器や食事環境を見直してみる
猫がカリカリを食べない時には、食事環境を見直してみるのも有効です。
いつもと違う環境になると警戒して餌を食べない猫もいれば、少し環境に変化をつけると好奇心が刺激されて餌を食べ出す猫もいます。
正解はありませんが、基本的には静かで清潔な、安心できる環境を好みます。また、トイレの近くは猫の食事場所には適しません。このような点を考慮し、その子の性格に合わせて試してみると良いでしょう。
食事場所の他にも、食器の汚れやカリカリが湿気ているという理由で食べない猫もいます。
食器とカリカリの保存方法も見直してみましょう。
動物病院を受診する
「上記の方法を試してみてもカリカリを食べない」
「カリカリだけでなくオヤツやウェットフードも食べない」
「普段の様子もいつもと違う」
このような時は動物病院を受診しましょう。
猫は体調が悪くても隠そうとする性質があるので、長時間何も食べない場合は早めに受診しておくと安心です。
まとめ
猫がカリカリを食べない時は様々な原因が考えられます。
猫は好奇心と警戒心がどちらも高いので、いつものカリカリを食べないという事は少なくありません。
トッピングやウェットフードを活用しながら愛猫のわがままに付き合ってあげましょう。
食事環境やカリカリの保存にも注意が必要です。
ストレスは猫に大きな影響を及ぼすので、毎日の観察や気遣いも欠かせません。
そして体調が悪くないか判断することが最も重要です。
おやつやウェットフードは食べるか、何時間食べていないか、などから猫がカリカリを食べないのが体調不良によるものかを見極めましょう。
しかし、飼い主の判断だけでは不十分な場合もあるので相談しやすいかかりつけの動物病院を作っておくことも大切です。