猫好きなら一度は飼ってみたい!珍しい種類の猫たち
2021.08.31
世界中で飼われているたくさんの種類の猫たち。人間と生活を共にしている世界の猫の数と種類を知れば、私たちが身近に感じている猫は、ほんの一部なのだと思うでしょう。今回は、そんな猫達の中でも珍しい種類をご紹介。どの子も皆可愛く個性に溢れています。そして、猫好きなら一度は飼ってみたい!と思える種類の猫たちです。
猫の起源っていつから?
古代エジプトの壁画には、最古のイエネコの姿が描かれています。私たちが普段生活を共にする通称「イエネコ」は、赤道以北のアフリカ・中近東に生活する野生種・リビアヤマネコを家畜化したものだとされています。その歴史は紀元前から始まり、今から6000年ほど前まで遡ります。まだ石器時代だった人類と猫がどう関わっていたのか、はっきりした事は誰にもわかりませんが、当時の人類が暮らしていた農耕地のすぐそばの洞窟からリビアヤマネコの骨が見つかっています。もしかしたら、6000年前の猫も人の近くで暮らすのを好んでいたのかもしれません。
世界中で愛される猫たち
世界中で愛される猫たち。2017年時点での飼育数は900万匹を超えており、その数も増加傾向にあります。今や世界で犬よりも多く飼われている猫は、ペットだけではなく様々な絵画や著書にも登場する動物として愛されてきました。
そんな猫の品種は、品種登録団体に登録されていないものも含めると300種類以上。猫の血統書を発行するACC(アジアキャットクラブ)では、約40種の猫が登録されています。犬と違い人間と一緒に生活をする歴史がまだ浅い猫ですが、今では様々な種類が私たちと生活を共にしているんですね。
そんな可愛い猫たちの中でも、中々お目にかかれない品種をご紹介。猫好きなら一度は飼ってみたいと思える猫が勢ぞろいです。
スフィンクス
ペットとして飼われている猫の中では、あまり猫らしくない種類の猫です。体毛がないと言われがちですが、うっすらと短い被毛に覆われている種類とまだらに生えている種類があります。猫特有のピンと生えた特徴的な髭はなく、かつては「カナディアン・ヘアレス」とも呼ばれていました。
平均体重は、3.5~7kgと猫の中ではやや大きくなる種類です。相場価格は、20~50万円、稀少色になると150万円以上になることもあります。見た通り被毛に覆われていないため、暑さにも寒さに弱い傾向にあります。本来皮脂を吸い取る被毛がないため、肌が油っぽくなりやすく、飼い主さんが毎日ふき取らなければいけません。
性格は、好奇心旺盛で陽気、人懐っこく運動も大好きです。飼いやすい猫ではありますが、とにかく寂しがり屋な性格な子も多いのが特徴。長時間一人にされたりするのもかなり苦手なので、実際に飼い始めたら、一般的な猫とはかなり違う印象を抱くでしょう。
エジプシャンマウ
古代エジプトに描かれていた最古のイエネコの特徴を元に、エジプト・カイロで発見された猫をアメリカで品種改良した種類の猫です。細かい斑点模様のある細身の体躯にアーモンド形の瞳は、壁画に描かれた紀元前の猫の姿のよく似ています。まだまだ日本での知名度は低く手に入りにくいエジプシャンマウの価格の相場は、20~40万円前後です。
筋肉質な体は、最高時速50kmで走行できるほど強靭。見た目のワイルドさとは裏腹に性格は、とても大人しく神経質な傾向にあります。信頼した飼い主さんや家族には甘えん坊になりますが、知らない人間には懐きにくいので多頭飼いにも不向きです。特徴的な斑点模様は、はっきりと見えるまでに2年は必要で環境によっては色が薄くなってしまう事もあるようです。
ベンガル
野性味あふれる姿が魅力的なベンガル。1970年代に行われた白血病の研究の過程で生まれた猫がベンガルの基礎とされています。ヤマネコ以外にも、アビシニアンやエジプシャンマウ、シャムなどを交配し改良されました。日本でも人気が高まりつつあるベンガルですが、まだまだペットショップでは見かける事は少ない傾向にあります。珍しい模様などで価格は変動しますが、相場は20~40万円が目安でしょう。
特徴的な丸みのあるくさび形の模様の被毛は、非常に美しい滑らかさを持っています。小さな頭と比べるとやや大き目な耳が特徴で、くりくりとした目が可愛らしい印象を与える猫です。性格は、大人しく温厚で人懐っこいです。しっかりとした筋肉を持っているので遊ぶことを好み、高い所へ行きたがります。イエネコの種類では珍しく、水を恐れることなく水遊びもする猫です。
シンガプーラ
数ある猫の中でも最も小さい種類のシンガプーラは、「小さな妖精」とも呼ばれています。成猫になってもオスの体重は3kg未満、メスでも2kgに満たないという軽さ。小型で特に大きな目が可愛いシンガプーラは、その名の通りシンガポールが原産国。元々シンガプーラは、熱さを避けて下水溝に暮らしていた野良猫たちだったのですが、アメリカ人夫婦が持ち帰り繁殖。1980年代にアメリカの公認猫種として認定されました。
日本でもその可愛さから人気が上昇傾向にあるシンガプーラ。性格は、好奇心旺盛で穏やか、頭が良く遊ぶのが大好きな猫です。人気が出てきているとはいえ日本ではまだまだ手に入りにくい種類の猫なので、価格は20~40万円程です。
マンクス
イギリスのマン島を発祥とする尻尾がない、もしくは株のように動かない尻尾を持つ猫の種類です。一般的にペットとして流通しているのは、尻尾が完全にない「ランピー」という種類。日本ではまだまだ珍しい種類の猫のため、手数料も含めたら30~40万が相場です。
マンクスは前脚よりも後ろ脚が発達しているため、やや腰高の姿勢を取ります。そのため、ウサギのように跳ねまわるような独特の歩き方をすることから「ラビット・キャット」という異称を持っています。全体的に丸く可愛い印象のマンクス。その性格は、用心深くシャイなため、飛び回って遊ぶのが少ないようです。賢い子が多いため、信頼した飼い主さん以外には滅多に懐きません。
アシェラ
世界で最も価格が高い猫が、アシェラ。アメリカ・カリフォルニア州にある「ライフスタイル・ペッツ社」というバイオ会社が開発した交配種です。イエネコにサーバルキャット、アジアンレパードキャットを交配させたことで、トラやヒョウを彷彿とさせるワイルドな見た目が実現しました。ハイブリッド種として最近開発された猫ですが、賢く適応力も早いと言われています。
ただ、今までの猫よりもかなり体格が大きく、体重14~15kg、体長120cmまで成長します。犬と違い、大型化すれば人が危険にさらされる可能性があると言われる猫の中では異例の大きさです。気になるそのお値段は、日本円で250万~1500万円。一般的に高価だと言われているペルシャやメインクーンでも50万円に達しない上に、桁が違います。けれど、間違いなくイエネコの中では断トツで希少種。世界中でも飼っている人は少ないので、お財布に余裕がある猫好きさんは一度検討してみてはいかがでしょうか?
猫は神様?魔性の存在?
世界中に様々な種類が人と暮らしている猫。しかし、国と時代が違えば、猫に関する考え方も違ってきます。特に猫は、ある国では神様として祭り上げられていても、別の国では魔性の存在として語り継がれているほど落差が激しい傾向にあります。
例えば、古代エジプトでの猫は、愛の神様である「バステト」として扱われました。対して日本では「猫又」という妖怪として恐れられ、十二支の成り立ちでもネズミに騙されて十二支から外れてしまった愚かな存在として扱われています。黒猫も同様で忌み嫌われる存在とされる一方、ジンクスでは幸運の象徴だったりとその扱い方は本当に様々なのです。
死んだのかと思ったら、ふらりとどこからか現れる猫を不思議に思った昔の人は、「猫には9つの魂がある」なんて言われるほど、猫を不思議な存在だと捉えられてきました。神聖なものとして捉えたのか、はたまた怪しげで気味の悪いものとして捉えたのか、当時の時代背景も大きく影響したと思いますが、猫は調べれば調べるほど面白い過去がある動物なんです。
まとめ
私たちが普段見る猫の種類は、全体のほんの一握り。世界には、様々な種類の猫がいるんです。今回ご紹介した猫たちはいずれも日本では中々お目にかかれない珍しい種類の猫たちです。どの種類の猫もみんな可愛いので、猫好きなら一度は飼いたいと思う猫たちですよね!