困る爪とぎは防げる!理由と対策を知れば問題なし
2022.02.15
家がボロボロにされる猫の爪とぎ。飼い主さんを困らせる猫特有の代表的な行動です。爪切りをする飼い主さんも多い中、何故猫は爪とぎをするのでしょうか?今回はそんな爪とぎの理由と爪とぎに対して出来る対策をご紹介!猫の爪とぎの対策は、思った以上に手軽に出来るんです。
何故猫は爪とぎをするの?
猫を飼っているお家で最も困る行為と言えば、爪とぎ。壁や柱を始め、ソファや大切な家具をボロボロにされるのは非常に困りますよね。しかし、生きている限り猫の爪は人間同様伸び続けるもの。そもそも何故猫の爪をこまめに切っている飼い主さんも多いのに、猫はわざわざ爪とぎをするのでしょうか?そこには、猫の本能も関係しているんです。
狩りをするため
猫の爪とぎは、自身の爪を研いでさらに鋭くする効果があります。トラやライオンと同じくネコ科の仲間である猫は狩りをする動物です。飼っている猫を外に出した経験のある飼い主さんは、猫が捕まえたネズミや鳥を持って帰って来たのを目にしたことがあるはず。狩りをするには、獲物を仕留めることが出来る鋭い爪が必要です。その鋭さは、時におもちゃを破壊したり人間の手にひっかき傷を作るほど。
しかし、対策のない壁や柱はそのせいでボロボロになるでしょう。和室がある部屋では畳に爪とぎをする猫までいます。猫の爪は幾重にも渡って層になっています。爪が引っ掛かるもので爪とぎをすることによって古くなった層を削り、より鋭利な爪を維持しているんです。
マーキング
「マーキング」と聞くと、おしっこを引っ掻けることでは?と思う方も多いでしょう。もちろん、去勢をされておらず他の猫もいる環境で飼われているオス猫の多くは、おしっこを使ってマーキングします。しかし、猫のマーキングはおしっこだけではありません。
信頼している飼い主さんの手や柱に首筋をすりすりとこすりつけるのも、マーキングの一種なんです。そして、実は猫の爪とぎもマーキングの1つ。猫は肉球にある「アポクリン腺」から独特の匂いを出すことが出来ます。爪とぎをしながら肉球もこすりつけることで、マーキングをしているんです
また、動物の世界で高さ=体の大きさは、強さを表します。柱や壁に背伸びをしてまで爪とぎをするのは、より高い位置に自分の爪痕を残すことで体の大きさを証明したいからという意味もあるんです。
ストレス解消
猫のストレス解消方法の中には、爪とぎがあります。嫌いなブラッシングや爪切りをされた後にすぐに爪とぎを始められた経験がある飼い主さんも多いでしょう。それは、嫌なことを強要されてたまったストレスを発散するために爪とぎという行動に移しています。
猫にとって嫌なことがあった時、しきりに毛繕いをし始めるのもストレス発散をしているサインです。ストレスがたまりすぎるのも猫にとっては良くないので、そっとしておくかおもちゃで遊んであげて発散させてあげましょう。
かまって欲しい
猫が飼い主さんの目が届く範囲でバリバリと爪とぎをすることってありませんか?飼い主さんの方をチラッと見ながら爪とぎをすれば、必ず「こら!」と叱られるか抱っこしてでも止められてしまいます。実は、それは猫が飼い主さんにかまってもらいたいから。
きまぐれでマイペースの代名詞でもある猫ですが、大好きな飼い主さんにおもちゃで遊んでもらえるのは何よりの至福の時間です。もし、こちらをチラッと見ながら爪とぎを始めたら遊んで欲しいサインなので、存分に撫でてあげたりおもちゃを使って遊んであげましょう。爪とぎが飼い主さんにかまって欲しいサインだなんて猫らしいですよね。
猫の爪とぎの対策ってある?
いくら可愛い猫でも困る爪とぎ。猫にとって必要なことだと理解していても、大切な家具や家の壁・柱をボロボロにされるのは大変です。しかし、猫の爪とぎの対策は、実は簡単に出来るんです。まずは猫に爪とぎをされないよう出来る対策の第一歩として、おもちゃが付属した爪とぎの場所を置くことから始めましょう!
遊べる爪とぎ用のおもちゃを使う
猫の爪とぎ専門の段ボールや麻紐で出来たグッズが多く販売されていますよね。猫の好みに合わせた爪とぎを用意することで、壁紙やソファをボロボロにされるのを防ぐことが出来ます。そんな爪とぎ用のグッズにはおもちゃがついているものも販売されているのはご存じですか?
地面に直接置くタイプでは、段ボール地の爪とぎの周りに木のボールが回るタイプのおもちゃがついているタイプが多くあります。爪とぎをしない時は、ぐるぐると回るおもちゃで遊ぶことも出来るのでまさに一石二鳥。猫によっては、爪とぎの素材やおもちゃの好みが違ったりすることも多いので、観察しながらどれが一番お気に入りなのかを見極めてください。
キャットタワーは、柱部分が爪とぎ用の麻紐が巻き付けられており、ネズミを模したおもちゃがぶら下がっているものもあります。ただ通常のおもちゃ付きの爪とぎよりも高さがあり場所も取るので、家の置き場所もしっかりと考えて選ぶ必要があります。
壁紙の角や柱を保護する
おもちゃも付属した爪とぎなら猫も楽しみながら、爪とぎが出来るでしょう。けれど、おもちゃ付きだけだと関心がすぐに逸れるのでは不安と感じる方は、壁のコーナーや柱、テーブルの脚などにも巻いて付けられる爪とぎグッズで対策をすると安心出来ます。柱だけなら麻紐を隙間なくきっちり巻くだけで十分爪とぎの対策が可能です。
また、カーペットなどよりも壁紙に好んで爪とぎをする猫なら、壁に貼り付けられるタイプの爪とぎを設置するのもおすすめです。猫にも爪をとぐ感触の好みがあります。壁紙よりも爪とぎ用の段ボールの方が好みなら、好んで段ボールに爪とぎをするようになるでしょう。そのくらい、猫にとって爪を研ぐときの感触は重要なんです。
壁やソファに爪とぎ防止シートを貼る
猫の爪とぎ対策として、壁やソファに防止シートなどを貼ることが出来ます。ツルツルとしたシートなので、猫は爪とぎをすることが出来ません。様々なデザインのシートが販売されているので、部屋のデザインにあったシートを選ぶことが出来ます。
しかし、本来本能でする爪とぎそのものを出来なくなるよう対策をすれば、猫にストレスが溜まってしまいます。傷つけられたくないものはしっかりと対策をしたうえで、猫の爪とぎが出来るおもちゃや段ボールなども用意しましょう。家を傷つけられたくない飼い主さんにとってもおもちゃや爪とぎを存分に出来る猫にとっても満足のいくWin-Winな関係を築くことが出来ます。
猫の嫌いな匂いのスプレーを使う
ソファやカバーがしにくい家具には、猫が嫌がるニオイのスプレーをかけておくという対策が出来ます。人によってはきつい匂いだと感じますが、猫は匂いで近寄ろうとしなくなるので効果は抜群でしょう。
しかし、あまりにも匂いによる対策をしすぎると猫にとって心休まる場所がなくなってしまいます。ストレス過多な状況になってしまうので、本当に傷けられたくないものか、カバーやシートなどの対策が出来ないものだけに使いましょう。傷つけられたくないのが小物なら手が届かない場所に仕舞うのも飼い主さんが出来る対策の1つです。
まとめ
猫が爪を研ぐのは、本能なのでどうしようもありません。猫を変えることは出来なくても、飼い主さんが出来る対策は多くあるのでぜひ壁や家具を傷つけられないように保護をしたりおもちゃ付きの爪とぎを用意してあげてくださいね。
猫は、おもちゃ遊びなどを通して飼い主さんとコミュニケーションを図ります。爪とぎも一緒に遊んで欲しい、構って欲しい時のサインだと分かれば、多少の爪とぎも可愛いものだと許せるようになるでしょう。一緒懸命爪とぎに夢中になり、おもちゃも楽しんで遊ぶ猫を眺めているとより一層愛着が湧きます。対策をしっかり講じることで、猫にとっても飼い主さんにとってもストレスのない生活を楽しんでくださいね。