ハムスターはなぜ回し車で走るの?回し車を使う際の注意点を知ろう!
2023.04.11
ハムスターが運動するために回し車は不可欠です。しかし長い時間一心不乱に走り続けている姿を見ていると、どうしてそこまでして走り続けるの?と疑問に思う飼い主さんも多いのではないでしょうか?そもそもなぜハムスターに回し車が必要なのでしょうか?今回は、ハムスターに回し車が必要な理由と使う際の注意点をご紹介いたします。
なぜハムスターは回し車が必要なの?
ハムスターは、一心不乱に回し車を回しますよね。なぜハムスターは回し車を回すのでしょうか?気になる理由をご紹介いたします。
野生の名残で運動が不可欠だから
ハムスターになぜ回し車が必要なのかというと、長距離を走り回ることはハムスターの本能を満たすことにつながるからです。本来野生のハムスターは、長距離を移動する動物です。小さい身体で信じられないほどエサを求めて遠くまで走ることができます。その距離は、一晩で10km以上。
夜行性であるハムスターは昼間巣穴で寝ていますが、夜が近付くと起きて自身の縄張りのパトロールやエサを取りに出かけます。ハムスターは縄張り意識が非常に強く、また縄張りの範囲も非常に広大なのです。
遠くまで移動した気になるから
回し車に夢中になっていても、必ず途中でピタッと止まる行動が気になっているという人は多いでしょう。ハムスターは走って遠くまで移動するため、回し車を回していてもストップして周囲の状況や景色を確認するといった行動を取ります。ハムスターが回し車を回すのは、遠くまで移動した気になるからとも言われています。
またカラカラと回し車が回る音が敵が近付く音に似ているため、逃げるために走っているという説もあるようです。ハムスターがなぜ回し車を回すのかは、ハムスターになってみないと本当のことはわかりません。しかし本能によるところが多く、好き嫌いや飼い主さんに一所懸命走っている姿を見せているわけではないと言えるのです。
回し車で走れないとどうなるの?
ペットとして飼われているハムスターも野生の名残が残っているため、回し車で思う存分走ることができないとおかしくなると言われています。長距離を走るのは、ハムスターの本能です。それが満たされないと、ストレスが溜まってやがて体調にも影響が出てしまう可能性があるのです。
野生のハムスターが1日で走る距離
野生で生きているハムスターは、一体1日でどのくらい走るのでしょうか?その距離は、なんと9~20km以上走ると言われています。人間とは比べ物にならないくらい小さな体でハーフマラソン並に走ることもあるなんてびっくりですよね。ハムスターの運動量を人間に換算した場合、169kmに相当すると言われています。
なぜペットとして飼われているハムスターが回し車で走り続けるの?と思う飼い主さんも、野生で生きてきた本能の名残という説に納得できるのではないでしょうか?
ハムスターが走る速度
短い脚で動きも遅そうと思われがちなハムスターですが、実はかなり足が速い動物です。ハムスターが走る速度は、人間とほぼ同じ時速4km。最高速度は時速7kmになることもあります。
部屋で放して遊ばせている時も、ちょっと目を離すとすぐにどこかに走って行ってしまうので飼い主さんが見失わないように注意しなければなりません。
ハムスターの中でも体長15~20㎝のゴールデンハムスターを人間に換算した場合、人間なら時速40kmで走っている計算になります。あのウサイン・ボルトの平均時速がおよそ時速37kmなので、いかにハムスターの足が速いのかがわかりますよね。
夜間の騒音が心配な時は静音タイプを選ぼう
本来夜行性であるハムスターが回し車を回すのは、主に夜間です。人間と暮らすことで生活リズムがお昼になるハムスターもいますが、基本的に夜に活動を開始します。回し車の音は意外に響くため、騒音が気になって眠れないという飼い主さんも少なくありません。特に他に物音がない夜は音が響きやすく、飼い主の家族も気になって熟睡できないというケースが多いようです。
一度気になると、余計眠れなくなることも少なくありません。しかしハムスターのストレス解消には回し車が必要不可欠なため、うるさいからと取り上げたりやめさせたりすることは懸命ではありません。そのため、回し車を選ぶ時はできるだけ静音タイプのものを選ぶと良いでしょう。ハムスターは、一晩中回し車を回すことも珍しくありません。人間もハムスターも仲良く生活ができるように工夫することも大切です。
回し車を使う時の注意点
ハムスターにとって不可欠な回し車ですが、実際に走ってもらう際には注意が必要です。ハムスターに合ったものを選ばないと、怪我をする恐れがあります。では、回し車を使う時の注意点にはどんなものがあるのでしょうか?
ハムスターの足が抜けないか確認する
回し車には、隙間があるタイプがあります。ハムスターの足はとても小さく細いため、回し車の隙間が大きれば足が抜けてそのまま回転に巻き込まれてしまう可能性があります。
足が抜けてケージの床と挟まったまま回し車が動けば、最悪骨折するかもしれません。
ハムスターの体の大きさに合っているか確認する
回し車のサイズは幅広いため、必ずハムスターの体の大きさに合っているものを選ぶことが大切です
大きければハムスターも喜ぶだろうと大きい回し車を設置すると、重いためスムーズに回せず遠心力で吹っ飛ばされて怪我をしてしまう可能性があります。
反対にハムスターの体の大きさよりも小さい回し車だと背中を反らして回さなければならないため、体に負担をかけるだけでなく苦しい思いをさせてしまいかねません。回し車を選ぶ際は、必ずハムスターに合ったものを選ぶべきと言えるのです。
必ず1匹ずつ遊ばせる
回し車は、1台に1匹が遊ぶことを想定して作られています。これは回し車の説明書にも記載されており、複数のハムスターが遊ぶと怪我や事故の原因になるからです。ハムスターを回し車で遊ばせる時は、必ず1台に1匹にしましょう。
ハムスターが回し車で走ってくれない理由
ハムスターの中には、回し車で走らない子もいます。なぜ回し車で走らないハムスターがいるのでしょうか?
回し車がハムスターに合ってない
なぜハムスターが回し車を使わないのかというと、理由の一つにハムスターの体格に合っていないからというものがあります。飼い主さんだって使い勝手が悪く、自分に合っていないものを積極的に使おうという気にはなりませんよね。ハムスターも同じ理由で、合わない回し車では走らない場合があるのです。
回しているけれど飼い主さんが気付いていない
ハムスターはとても警戒心の強い動物です。かなり神経質でもあるため、物音がすると途端に動きを止めてしまうことも少なくありません。回し車を設置したのになぜ使ってくれていないのだろうと悩んでいたら、もしかしたら飼い主さんが気付いていないだけでしっかり使っているという場合もあります。
特に静音タイプの回し車で飼い主さんが寝る場所とハムスターのケージが離れている、もしくは別室という場合は気付きにくいようです。夜に物音を立てないようにこっそりハムスターの様子をうかがってみましょう。意外と回し車で走ってくれているかもしれません。
そもそも使い方を知らない
ハムスターの中には、回し車の使い方を知らないという子もいます。なぜハムスターなのに回し車の使い方を知らないの?知っていて当然ではないの?とびっくりされる飼い主さんもいるでしょう。
飼い主さんにお迎えされるまでハムスターが過ごしていたペットショップには、回し車を設置していないところも少なくありません。初めて見る回し車にお手本もない状態では、どう使えば良いのかハムスターもわからなくても不思議ではありませんよね。ハムスターが回し車の使い方がわからないようであれば、飼い主さんが回し車に乗せてあげてそっと回してあげましょう。ハムスターは賢いため、数回同じことを繰り返すだけで覚えてくれます。
まとめ
なぜハムスターが毎日一生懸命回し車で走るのかというと、野生の本能の名残が残っているからです。十分な運動をさせなければハムスターもストレスが溜まってしまうため、回し車を設置することはとても大切なことと言えます。ハムスターの行動に「なぜ必要なの?」と疑問に思うことは、ハムスターとの生活をより良くすることに繋がります。ぜひハムスターにぴったりの回し車をケージに設置して一生懸命走っている姿を見守ってあげてくださいね!