ハムスターに多い耳の病気3選!原因と病気の予防法もご紹介
2024.05.28
いつもと同じようにハムスターを触った際にハムスターの耳から血が出ていたり、耳の周りの毛が抜けて薄くなっていたりすることに気が付くことがあります。これらの症状が見られる時は耳の病気であることが多いため、早急に動物病院で診てもらうことが大切です。ハムスターに多い耳の病気には、悪化することで命に関わるものもあります。 今回は、ハムスターに多い耳の病気3選をご紹介します。それぞれの症状や原因、治療法なども詳しく解説するので、最後まで必見です!
ハムスターの耳が病気に罹っている時の症状
ハムスターが耳の病気に罹っている際に多い症状をご紹介します。
・耳が赤い
・耳から変な臭いがする
・耳を気にする
・耳の周りの被毛が薄い
・耳の周りや中が汚れている
・頭をしきりに振ることが増えた
・フラフラと歩く
こういった症状が見られる場合は、ハムスターの耳が病気になっている恐れがあります。
命に関わる病気もあるため、「ハムスターの耳が変だな」と感じたら、できるだけ早く動物病院で診てもらう必要があります。
ハムスターに多い耳の病気3選
ハムスターの耳に特に多い病気には、3種類あります。
・外耳炎
・中耳炎
・腫瘍
それぞれどのような原因と症状があるのでしょうか?
ここでは、ハムスターの耳に多い病気の特徴についてそれぞれ詳しく解説します。
外耳炎
ハムスターの耳の病気に特に多いのが外耳炎です。ケンカなどで引っかかれてついた傷から雑菌が入り、中で化膿し膿が溜まることで発症します。飼い主さんによる耳掃除のし過ぎやストレスで抵抗力が落ちた時に風邪を引くことなどで発症することもあります。
外耳炎になると、しきりに耳を痒がったり膿の匂いがしたりするようになります。悪化すると患部の毛が抜けたり出血したり、食欲が低下したりすることもあるため二次被害が起こりやすくなるリスクもあるのです。
内耳炎
外耳炎と並んでハムスターの耳の病気に多いのが、内耳炎です。外耳炎が悪化することで発症する病気であり、フラフラとして歩行が困難になることが特徴です。外耳炎で出た膿が耳の中にある三半規管にまで達したことが原因とされています。
内耳炎にかかった場合、点耳薬が耳の奥まで届くことが難しいため、抗生物質も服用する必要があります。化膿がひどい状態であれば、切開で処置しなければならないため、ハムスターの身体にも負担がかかりやすくなるでしょう。
腫瘍
ハムスターの耳から出血している際は、腫瘍が原因であることがあります。腫瘍の多くは耳の外や中にできますが、稀に頬袋の中にできた腫瘍から出血することもあります。
ハムスターの耳に多い腫瘍の種類には、3種類の病気が特に多い傾向があります。
・血種
・膿瘍
・リンパ腫
まず、血種は出血する程の怪我をした際に、血が体内に溜まっていく病気です。出血する原因は、内臓疾患や毛繕いの際に自身の爪で引っ掻いてしまうなどです。血種が軽度であれば自然に消えてなくなりますが、重度で破裂する恐れがあるものは手術をする必要がある場合もあります。
膿瘍は、皮膚の下に白いどろどろとした膿が溜まってしまう病気です。触ると少しコリコリと塊があるように感じます。適切な治療をすることで、回復することができます。
ハムスターの耳にできるリンパ腫は、悪性腫瘍に分類される厄介な病気です。成長スピードが速く、腫瘍の周りの毛が抜けたり強い痒みや膿が出たりします。完治は難しいとされており、遺伝的にゴールデンハムスターに多い傾向があるようです。残念ながら、未だに原因は解明されていません。
出血が見られる場合は、すぐに動物病院で診てもらおう
ハムスターの耳の中や周りに出血が見られる場合は、緊急性が高い傾向があります。できるだけ早くかかりつけの動物病院で見てもらいましょう。早く対応すればするほど早期回復を期待することができます。
早期発見をすることでハムスターも苦しい思いをすることが回避できるので、日頃からおかしいところがないかどうか健康チェックをすることが大切です。
ハムスターの病気を防ぐ方法
ハムスターを飼育する際に工夫をすることで、耳の病気になることを防ぐ効果が期待できます。
具体的な方法について、詳しく解説します。
衛生的な環境にする
ハムスターが過ごすケージ内の環境を衛生的に保つことで、外耳炎や腫瘍といった耳の病気の発症を防ぐことができます。ハムスターは砂浴びをして体を清潔に保つ動物であるため、特にトイレはこまめに綺麗にすることが大切です。
あまりに掃除を徹底しすぎるとハムスター自身の匂いも消えてしまうため、落ち着かない環境になりやすくなります。掃除をする時は徹底的に綺麗にしようとはせず、床材を半分〜1/3ほど残して新しい床材と混ぜるなどの工夫をするようにしましょう。
バランスの良いフードを与える
病気に罹っても、ハムスター自身が健康で抵抗力があれば悪化することなく治ることがあります。普段から栄養バランスが整ったフードを与えることで、体力をつける効果も期待できます。
特にシニアになったハムスターは、抵抗力が弱くなりがちになり、ちょっとした風邪も引きやすくなります。食欲があまりない場合は、サプリメントや栄養補助剤も追加で与えることも検討しましょう。
スキンシップをしすぎない
フワフワで触りたくなってしまうハムスターですが、スキンシップを取り過ぎるとストレスが溜まりやすくなります。
ストレスで毛繕いが増えると耳がダメージを受けやすくなり、キズから雑菌が入って外耳炎などの病気になることがあります。スキンシップは過剰にはせず、時間を決めましょう。
耳をたたんだりクシャクシャになっていたりする際も注意が必要
ピンと立った耳が可愛いハムスターですが、ある日突然耳をたたんだままにしたりくしゃくしゃになったりする時があります。
出血や脱毛などがない場合でも、いつもの耳ではない時は何か病気が隠れているのかもしれません。しばらく様子を見ても改善しないようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらうことをおすすめします。
まとめ
小さく可愛いハムスターの耳ですが、外耳炎や中耳炎などの耳の病気にかかりやすい傾向があります。不衛生な環境下で繁殖した菌やホコリが、頻繁な毛繕いや喧嘩で受けた傷などから体内に侵入することで発症するとされています。
血栓やリンパ節など、命に関わる病気もあるため、普段から健康状態のチェックやケージ内をこまめに掃除するなどの対策をすることでハムスターが安心して過ごすことができるのです。