
今日から始める犬のマッサージ|効果・やり方・注意点を解説
2025.07.29
「犬のマッサージって本当に効果あるの?」「愛犬にもやってあげたいけど正しい方法が分からない」
そんな飼い主さんのために、犬のマッサージについて解説していきます。
実は犬のマッサージには、リラックス効果や血流の改善・代謝アップなど、さまざまなメリットがあります。
また、飼い主との信頼関係を深めるコミュニケーション手段としても非常に有効です。
ここでは、基本のマッサージ方法、シニア犬やマッサージを嫌がる子への対応方法まで解説します。
犬のマッサージに効果はある?
「犬にマッサージなんて意味あるの?」と言う声も少なくありません。
しかし、犬のマッサージには多くの健康効果があることがわかっています。
健康効果の他にも、飼い主に優しく触れてもらえる時間は犬にとってストレス軽減や信頼感の向上にも繋がり、両者の関係性にも大きな効果があります。
リラックス効果や血行促進
まず注目したいのは、絶大なリラックス効果です。
リラックス効果と聞くと、「気持ちの効果」と認識しがちですが、犬は飼い主がやさしく触れるだけで副交感神経が優位になり、心が落ち着きます。
これにより、不安や緊張が和らぎ、穏やかな気持ちで過ごせるようになるのです。
また、マッサージによって血行が促進されることで、代謝が活発になり、免疫力アップや体温の安定にもつながります。
特にシニア期の犬は横になっている時間が増えるので、マッサージによって血行を促進するのは大きな効果があります。
関節や筋肉の健康サポート
犬も年齢を重ねるにつれて、筋肉が硬くなったり関節の可動域が狭くなったりします。
マッサージは、筋肉や関節を柔らかく保ち、日常の動きやすさを維持する助けになります。運動後の疲労回復や、怪我の予防にも効果的です。
さらにマッサージを習慣にしていると、愛犬が「いつもは嫌がらないところで嫌がるな」と異変や痛みの兆候に気づくことができるため、早期発見・早期対応にもつながります。
基本のマッサージ方法を覚えよう
難しそうに思えるかもしれませんが、犬のマッサージはとてもシンプル。
大切なのは、「犬が気持ちよさそうにしているか」をよく観察することです。リラックスした状態で、やさしく触れてあげましょう。
優しく手のひらでなでるのが基本
まずは手のひら全体を使って、ゆっくりと毛並みに沿ってなでることから始めましょう。
力は入れすぎず、なでるというより「包み込む」イメージが理想的。
最初は軽い圧でマッサージして、犬の様子を見ながら少しずつ圧をかけていきます。
指を使って揉むのではなく、面で触れるようにするのがコツです。
顔〜首・背中・足の順番で行う
マッサージは、「顔 → 首 → 背中 → 足」と、体の中心から末端に向かって進めていくのが基本です。
具体的には、以下の流れを意識してみてください。
1. 額やほっぺを軽くなでる
2. 首筋をやさしく包むように
3. 背中を両手でゆっくりスライド
4. 足は付け根から先端に向かってなでる
まずはいつも頭を撫でているように、頭や顔まわりを包むイメージで撫でていきます。
そこから首→背中と進めていき、犬が気持ちよさそうなら脇腹や腰へと進みましょう。
途中で気持ちよさそうに目を細めたり、体を預けてきたら、それが「OKのサイン」です。
シニア犬・嫌がる犬へのマッサージ
どんな犬にもマッサージは有効ですが、特に注意が必要なのは「シニア犬」や「マッサージを嫌がる犬」への対応です。無理をさせると逆効果になってしまうこともあります。
注意点をしっかり把握して、愛犬にあったコミュニケーションを見つけていきましょう。
無理強いはNG!
犬が落ち着いていないときや、嫌がる素振りを見せたときは、無理にマッサージをするのは避けましょう。「マッサージ=嫌なこと」と思わせてしまうと、次回以降は拒否されてしまいます。
まずは短時間からスタートし、1日数分でもOK。犬がリラックスしている時間帯(食後や寝る前など)を選ぶのもポイントです。
シニア犬のマッサージ
シニア犬には特にマッサージの効果が期待できますが、関節や筋肉が敏感になっているため、優しい圧力で十分です。
冷えやすい足先や背中を中心に、軽くなでるだけでも血流改善に効果があります。
慣れてきたら、手足の付け根に軽い圧力をかけて撫でてあげましょう。
特に、寝ている時間が長くなった子にはいつも下にしている側面を触ったり、動かしてあげるだけでも十分です。
また、マッサージ中に体の張りや腫れ、嫌がるポイントを見つけたら、早めに獣医師に相談してください。
嫌がる犬へのマッサージ
マッサージを嫌がる犬の場合は、無理にマッサージしようとせず、信頼関係の構築から始めます。
まずは撫でるだけ、あるいはマッサージの後にご褒美をあげるなど、ポジティブな体験として認識させていくことが大切です。
触られて嫌がるところは無理に触らず、愛犬がリラックスしている時や自分から甘えてきた時に体に触れることから慣れてもらいましょう。
飼い主の表情や気持ちは犬に伝わります。焦らず、笑顔で接してあげると愛犬も落ち着きやすくなります。
まとめ
犬のマッサージは、リラックス効果や健康維持だけでなく、飼い主との絆を深める大切な時間にもなります。
特別な技術や力は必要ありません。ただ「愛犬に触れて、やさしく寄り添う」ことが、犬にとっては何よりの癒しになります。
毎日のスキンシップに数分のマッサージを取り入れて、愛犬の心と体を整えていきましょう。
その時間が、愛犬にとっても飼い主さんにとっても、癒しになるはずです。