別名「ほほ笑み猫」シャルトリューの可愛さと魅力とは?
2021.08.17
美しい灰色の被毛と瞳を持つ猫・シャルトリュー。かつては、フランスの将軍や作家から寵愛を受けた猫です。印象とは裏腹にとても人懐こく穏やかな性格のシャルトリューは、実は初心者でも飼いやすい猫だという事をご存知でしょうか?今回は、別名「ほほ笑み猫」の愛称で親しまれているシャルトリューの魅力を余すところなくご紹介します。美しく可愛いシャルトリューを知れば、その魅了に魅了される事でしょう。
別名「ほほ笑み猫」シャルトリューはどんな猫?
シャルトリューはフランス原産の猫です。銀色がかった美しい灰色の被毛を持つ短毛種で、密集した被毛は防水性も兼ね備えています。少し丸みを帯びた可愛らしいフォルムをしているのも特徴の一つ。美しい曲線を描く丸みを帯びた頭部と短い鼻は他の猫にはあまり見られない特徴で、まるで笑っているような表情が可愛らしい猫です。故に、別名「ほほ笑み猫」の愛称で親しまれているのがシャルトリューという猫なんです。
その被毛の美しさと可愛らしさは、時代を問わず高い人気を誇っています。かつては、フランスの将軍シャルル・ド・ゴールや女流作家であるコレットの寵愛も受けたと言われるシャルトリュー。「ほほ笑み猫」の異称に加え、「フランスの宝」「生きたフランスの記念碑」などの代名詞にされています。
その歴史はとても古く、16世紀である1558年に記された文献にはシャルトリューの先祖と考えられる灰色の被毛に銅色の瞳を持つ猫の事が記載されています。18世紀には博物学者であるビュフォンからラテン語で「Felis catus coeruleus(鋭い声をもって鳴く暗青色の猫)」という名を与えられました。
「ブルー御三家」の一角
青みや銀が混じったような灰色の被毛の色を持つ猫は、「ブルーキャット」と呼ばれています。灰色の被毛を持った猫は純潔・雑種問わず世界中で可愛がられていますが、その中でもシャルトリューは特別な猫。世界的にも名高いロシアンブルー、コラットと並んで「ブルー御三家」に数えられる猫が、シャルトリューなんです。
性格
気高い印象を与えるシャルトリューですが、性格はとても温厚で穏やか。犬のように忠誠心が高く頭も良いので、猫には珍しくしつけもしやすいと言われています。厳しい環境に適応してきた歴史があるからか忍耐力もとても強く、人の事を良く見ていると言われています。
穏やかな性格ではありますが、決して大人しいタイプではないので運動が大好き。猫らしい敏捷性を持っているので、高さのあるキャットタワーを用意すれば上へ下へと喜んで遊んでくれるでしょう。ただ体が大きくなる猫なので、キャットタワーは丈夫でしっかりしたものを設置しましょう。思慮深く嫉妬深い性格ではないので、多頭飼いにも向いている猫です。
体格
全体的に逞しい印象を与える体つきとは対照的に、首や脚は短いです。さらに脚は短いだけではなく細いので、「ジャガイモにマッチ棒を刺したよう」と表現される事もあるほど全体的にずんぐりむっくりな体つきをしています。猫の中では大きくなる種類で、体重も3~6kg前後。個体差も大きいですが、猫の標準体重は3~5kgと言われているので、中型から大型に分類されます。また、メスよりもオスのほうが大きくなる傾向があるようです。
寿命
シャルトリューの平均的な寿命は、15歳。遺伝的な疾患が少ないため、猫の中では比較的長寿な猫として知られています。しかし、これはあくまでも平均。猫の15歳は、人間で換算するなら70歳を過ぎたあたりです。猫の長生きの秘訣は、定期的な健康診断や飼育環境を整える事なので、より長く一緒にいるためにもシャルトリューにあった環境づくりをしてあげましょう。
シャルトリューの特徴はその毛色と瞳の色
かつてはその被毛の美しさや防水性から毛皮目的で飼育されていた歴史を持つシャルトリュー。シャルトリューの被毛の色は、御三家に数えられるほど美しい灰色のみです。そして、その被毛の色を際立たせる美しい瞳の色は、オレンジやカッパー、ゴールド。銀灰色の被毛に明るいオレンジがかった瞳のコントラストがとても魅力的です。成猫になると、フランスでも古くから愛されていた澄んだ銅色の瞳を見ることが出来るようになります。
価格相場はどのくらい?
シャルトリューの価格相場は、15~30万円。珍しい種類の猫なので、やはり少々値が張ります。
ペットショップではあまり販売されていない猫の種類であるシャルトリュー。シャルトリューを買いたいとペットショップを訪れても出会うことは難しいでしょう。血統書つきのシャルトリューを確実にお迎えしたいのなら、ペットショップの系列店に連絡をしてもらって探してもらう方法が最も効率的です。
ブリーダーさんに連絡をとってお迎えする方法もあります。ただ価格はブリーダーさんによってかなり差があるので、事前に確認をしましょう。お迎えする時も自宅からそう遠くない場所が、一緒に帰る時の猫の負担も軽くなります。ペットショップと違い、実際にシャルトリューと一緒に生活をしているブリーダーさんだからこそ知っている話や飼育のコツなどを聞くことが出来るのも魅力の一つです。
飼う時の注意点は?
体格が大きくなる猫なので、遊ばせる時は物が倒れたり壊れたりしないように配慮する必要があります。特にキャットタワーはしっかりしたつくりの物でないと、飛びついたり駆け上がったりした時にぐらついて最悪倒れてしまうかもしれません。基本的に穏やかな性格で、鳴き声は大きくない上にしつけもしやすいので飼育する上ではあまり手がかかりません。初心者でも飼いやすい猫と言えるでしょう。
密生した被毛は防水性が高い反面、熱もこもりやすいので夏の熱中症には特に注意してあげましょう。また、美しい被毛を保つためにブラッシングを始めとする手入れは欠かすことが出来ません。普段は週に2~3回ほどを習慣にしましょう。換毛期には特に念入りに手入れをしてあげないと、シャルトリューの美しい毛並みも家の中も抜け毛で悲惨な状態になってしまいます。
また、シャルトリューが罹りやすいと言われる多発性嚢胞腎や尿路結石は、水を飲むことである程度予防が出来ます。シャルトリューは、もこもこな被毛により肥満かどうかもわかりにくいため、食事や新鮮な水を飲める環境には気を使ってあげるようにしましょう。
まとめ
気品があるのに穏やかでとても飼いやすい猫・シャルトリュー。古くから愛されてきたシャルトリューの魅力が伝わったでしょうか?美しいブルーの被毛や鮮やかな色の瞳が本当に美しい猫なので、一度見ればその魅力に夢中になってしまうでしょう。家族としてお迎えするのであれば、シャルトリューの特徴をよく理解して、充実した日々を過ごしてくださいね。