実はハムスターのしゃっくりは危険!原因と防ぎ方、病気の可能性とは?
2023.05.02
人間同様、ハムスターもしゃっくりをすることがあります。可愛らしい見た目で私たちを癒してくれるハムスターですが、実はハムスターにとってしゃっくりは危険を伴う場合もあることを覚えておくことが大切です。今回はハムスターにとって危険なしゃっくりの原因や防ぎ方、潜んでいるかもしれない病気の可能性についてご紹介いたします。滅多に鳴かないハムスターのしゃっくりに気付くことで、異変にも素早く対応できるようになりますよ!
ハムスターもしゃっくりをするの?
突然起こるしゃっくりは、お腹の横隔膜が痙攣することで起こります。人間にもたまに起こりますが、ハムスターも同じようにしゃっくりをすることがあります。鳴くことができるハムスターですが滅多なことで鳴く動物ではないため、飼い主さんもハムスターがしゃっくりをしていることに気付きやすいと言えるでしょう。
ハムスターのしゃっくりの特徴
ハムスターのしゃっくりは、「キュ、キュ」といった鳴き声が断続的に続きます。人間の「ヒックヒック」と同じです。声と一緒に身体が震えるのも特徴です。またハムスターのしゃっくりは人間と違い、感覚が短いという特徴があります。
ほとんど人間と変わらないハムスターのしゃっくりですが、止めることはできるのでしょうか?
ハムスターのしゃっくりの止め方
人間のしゃっくりの止め方は、いろいろあります。たくさんの水を一気に飲んだり呼吸を止めて空気を飲み込んだりするなどの民間療法を試してみたことのある方もいるのではないでしょうか?
人間と違い、ハムスターのしゃっくりを止める方法はありません。水を一度にたくさん飲ませることはもちろん、一時的に息を止めるように言ってもハムスターには伝わりませんからね。病気が原因でない限り、自然に止まるのを待つしかないのです。
ハムスターにとってしゃっくりは危険?
「しゃっくりを100回すると死んでしまう」という迷信がありますが、人間同様ハムスターのしゃっくりも自然なものであれば数分から数十分程度で収まることがほとんどで死ぬことはありません。
しかし、長時間しゃっくりが止まらない場合は危険です。意外と疲れるしゃっくりが長時間続くとハムスターの体力がどんどん消耗していくため、シニアのハムスターであれば衰弱してしまうこともあります。
長ければ長くなるほど弱っていくので、数日などあまりにも長くしゃっくりが続く場合は病気の可能性があることを覚えておきましょう。ハムスターのしゃっくりを止めることはできないため、できるだけ予防をすることが大切です。また普段から何かハムスターに異変はないだろうかと観察して習慣をつけておくことがおすすめです。
ハムスターのしゃっくりの原因
ハムスターがしゃっくりしてしまうのには、原因があります。では、しゃっくりの原因になることとは一体どんなことなのでしょうか?
一気にエサを食べてしまったから
ハムスターも人間と同じように一気にエサを食べるとしゃっくりが出やすくなります。ハムスターがしゃっくりを始めてしまったら、エサを与えすぎていないだろうかと確認してみてください。しゃっくりはハムスターの体力を奪うため、できるだけ出ないことが望ましいです。エサの量が多ければ、小分けにして与えると良いでしょう。
冷たいものを食べたから
ハムスターは、急に冷たいものを食べてもしゃっくりが出やすくなります。冷蔵庫から出したばかりの野菜や果物は冷えている状態なので、与える時は必ず常温に戻してから与えるようにしましょう。またハムスターが毎日飲む給水器の水も、冷えているとしゃっくりが出やすくなります。なるべく常温を意識するようにしましょう。
アレルギーによるもの
ハムスターがしゃっくりをしているのは、アレルギーによるものかもしれません。アレルギーが原因だと、しゃっくりに似た行動が増えます。床材やエサが合わない場合にアレルギー反応を起こすハムスターは少なくありません。しゃっくり以外にくしゃみや鼻水、体を異常に痒がったり炎症などの症状が見られる時は特に注意が必要です。
飼育環境やエサの見直しも大切ですが、過度な見直しもアレルギーの原因になり得ることを覚えておきましょう。またアレルギーの原因になりそうなものは、事前に取り除いておくことが大切です。くしゃみとアレルギーが併発している場合は、ハムスターにとってかなりの負担になるため早めに動物病院で診てもらうことがおすすめです。
心臓疾患によるもの
高齢のハムスターは、心臓疾患をわずらうことが多いです。心臓疾患にかかったハムスターは、くしゃみに似た行動が増えるので注意が必要です。
心臓や肺に異常がある場合は、しゃっくり以外に息苦しそうにしていたり呼吸が早くなったりふらつきや食欲不振、呼吸音の異常などの症状が見られます。悪化すると行動そのものが鈍くなって転んだりするだけでなく、しゃっくりのような声を出しながら痙攣をおこしてしまいます。様子がおかしいと感じたらすぐにかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
呼吸器系の疾患によるもの
一見しゃっくりに見えても、荒い息をしているだけの時もあります。特に喉や鼻、肺などの呼吸器系に問題がある時は、ハムスターが苦しそうに呼吸をしたりくしゃみやしゃっくりをしたりすることが増えやすくなるのです。
状態が悪化すると、肺炎や肺水腫なども考えられます。特に呼吸器系の異常はお迎えしたばかりの頃や季節の変わり目など、ハムスターがストレスを受けやすく寒暖差が激しい時にかかることが多いため、こまめに様子を見てあげるようにしましょう。呼吸の乱れやしゃっくりが長時間続くようなら注意が必要です。
ハムスターのしゃっくりの予防法
一度始まったハムスターのしゃっくりを止める方法はありませんが、あらかじめ予防する方法ならあります。しゃっくりの予防方法は、全て飼い主さんが普段からできることばかりです。では、しゃっくりを防ぐためにできる予防方法とはどんなものでしょうか?
エサを与えすぎない
ハムスターのしゃっくりは、エサを一気に食べた時に始まることが多くあります。しゃっくりが出ないように、与えるエサは適切な量にしてあげ過ぎないようにしましょう。可能であれば、一日数回に分けてエサを与えることが望ましいです。
たくさん食べる姿が可愛いと飼い主さんが思っていても、実際にしゃっくりが始まって苦しい思いをするのはハムスターです。食べすぎを未然に防ぐことで、しゃっくりはもちろん肥満を防ぐこともできます。
なるべく冷たいものを与えない
ハムスターのしゃっくりの原因は、冷たい食べ物や水であることも多々あります。野菜や果物のかけらを与える時は、常温にしてから与えましょう。また給水器の水を交換する際も、新鮮な常温の水に換えることが大切です。冷たいものを食べすぎると、しゃっくりはもちろん下痢にもなりやすくなります。ハムスターが苦しい思いをしてしまうため、注意するようにしましょう。
過度なストレスを与えない
ハムスターの病気の原因は、ストレスが起因することが多くあります。ハムスターのしゃっくりを予防するためには、過度なストレスを与えないようにすることも大切です。
騒音への注意や環境を整えることはもちろん、ハムスターを触ったりずっと見ていたりするのを控えめにすることも重要です。愛くるしい見た目をしているためかまいたくなる気持ちもわかりますが、ぐっとこらえてハムスターのプライバシーを尊重するように心がけましょう。
病気の時のしゃっくりの止め方は?
病気によるしゃっくりの止め方は、かかりつけの動物病院を受診し薬をもらうことが一番です。病気によるしゃっくりが自然に止まるのを待っていたら、ハムスターはどんどん弱ってしまいます。
炎症によるしゃっくりは、獣医さんが処方する炎症止めの薬でしか対処することができません。病気にならないためにも、常日頃からしゃっくりが出ないようにハムスターの食事や衛生面を整えることが大切です。
まとめ
ハムスターもしゃっくりをしますが、体力を消耗するため長時間続くのは危険と言えます。一度始まったハムスターのしゃっくりは自然に止まるのを待つしかないため、飼い主さんが未然に予防することが大切です。食事の与え方や水の温度に気を使うことでハムスターの健康も維持しやすくなるため、より長くお互いにとって心地よい時間を過ごせるようになるでしょう。