ペットとして人気のカエルの魅力とは?人気の種類もご紹介
2023.01.17
気持ち悪いと思う人もいる中、独特な可愛さが人気のカエル。ペットショップでも多種多様な種類を見かけることが多くなったため、「一度はペットとして飼ってみたい」と思う人も少なくないのではないでしょうか?今回は、知られざるカエルの魅力と初心者でも飼育しやすいカエルの種類について詳しく解説いたします。カエルは、知れば知るほど不思議で可愛い生き物なのです。
カエルとは
つるんとした体と愛らしい目を持ったカエルは、両生類の代表格とされる生き物です。世界中で7000種確認されており川や池、山や湿地などさまざまな場所でその姿を見ることができます。オタマジャクシの頃は、水の中でしか生活ができません。成長するにつれて脚が生え尻尾も無くなり、やがてカエルの姿になっても水から完全に離れては生きられないという特徴を持っています。
種類によって多少異なりますがオタマジャクシの頃は比較的何でも食べるため、ペットとして飼育する際に根気強くお世話をすればカエルに変わっていく姿を間近で見られるでしょう。
カエルって懐くの?
SNSの影響で近年ペットとしての人気が高まっているカエル。ペットとして飼うのであれば、やはり懐くかどうかを気にする人は多いのではないのでしょうか?
カエルは体が非常に小さいため、科学的には感情はなく本能のみで行動していると言われています。しかしそれは人間から見た見解というだけで、実際にカエルが何の気持ちも抱かないのかと聞かれればわからないとしか言いようがありません。
ペットとして飼うのならば献身的にお世話をして怖がらせないように努力をすれば、カエルが自分から人の手の上に乗ってくれるようになったり手ずからエサを食べてくれたりするようになります。お腹いっぱいなら「いらない」と意思表示をすることもあるので、可愛いと実感することも多いでしょう。
人に慣れやすい種類もいるので、カエルと触れ合いたいと考えているのならペット向きの種類を選ぶのがおすすめです。
ペットとして人気のカエル5選
ペットとして流通しているカエルの中には、飼育方法が難しい種類も少なくありません。では初心者でも飼いやすい人気のカエルは、どのような種類がいるのでしょうか?
1.ニホンアマガエル
雨が降る時期になると、外から鳴き声が聞こえてくることも多い日本固有のカエルです。愛らしい姿が特徴で、とにかく可愛い!とペットとして人気のあるカエルでもあります。成体になっても人の親指ほどのサイズまでしか大きくならないため、エサとなる昆虫も小さなサイズの物を与えなければなりません。ペットとして飼われているカエルの中では、湿気に気を付ければ比較的育てやすいカエルです。ペットショップで飼うことはもちろん、野生の二ホンアマガエルを捕獲してペットとして飼い始める人もいます。
2.アメフクラガエル
まるでボールのような丸い体が特徴的なアメフクラガエルは、普段土の中に潜って生活をしているカエルです。希少性が高いカエルでありながら、愛らしいフォルムと反応で高い人気を誇ります。SNSでは「わらび餅ガエル」の名で愛されています。
飼育そのものはそこまで困難ではなく、きちんとお世話ができれば初心者でも飼いやすいカエルと言えるでしょう。アメフクラガエルはやや乾燥気味の環境を好むカエルですが、底部の土はきちんと湿らせておく必要があります。エサはコオロギなどの生餌を与えましょう。
アメフクラガエルは可愛らしい反面、ペットとして飼ってもその姿を見ることは少ないと言えます。夜行性で、かつ土に気を配らなければならないため「まるで土をペットにしているようだ」と表現する人が少なくありません。無理に掘り返したりすることは厳禁であるため、スキンシップをしたい人には不向きと言えます。
3.ツノガエル
ずんぐりむっくりとした体格と頭に生えた小さな角がキュートなツノガエルもペットとして人気のカエルです。飼育が難しいカエルも多い中で、ツノガエルは例外ともいえるほど飼いやすいとされるカエルです。飼育環境やエサやりを心得ていれば、子どもでもペットにできるほどシンプルです。
じっとしていることが多いツノガエルですが、苔リウムとの相性が良いため自然が好きな人にはたまらないでしょう。小さな頃から飼い始めると、成長も楽しめます。
とても食欲旺盛なカエルで、人工飼料のみでも飼うことができます。ただ勢いよく食べてくれるのが嬉しいからといって、エサを与えすぎないようにしましょう。大きくなれば飢餓にも強くなるため、出張などで家を空けることが多い人にも人気のカエルです。
4.ヒメツメガエル
水棲種と呼ばれるカエルであるヒメツメガエルは、呼吸以外水の中で過ごすタイプのカエルです。天敵から身を隠すために、夜行性で普段は水の底を這うように泳ぐ姿が特徴です。別名「ドワーフ」とも呼ばれるヒメツメガエルの成体の体長は、3~4cm程度。非常に小さく、熱帯魚との混泳も可能です。
臆病かつ大人しい性格であるため、びっくりさせないように注意しましょう。人に慣れてくると活発になるため、可愛らしい姿を見ることができます。生餌を好むカエルの中では珍しく、熱帯魚用のエサも食べてくれます。
5.ヤドクガエル
カエルの中でも美しい体色が人気のカエルです。派手で毒々しい見た目は、「自分には毒があるぞ!」と捕食者たちにアピールしていると言われています。名前の由来は、先住民がヤドクカエル科フキヤガエル属の毒を矢に塗って狩りをしていたことからだそうです。毒があると聞くと恐ろしく感じるかもしれませんが、実際には強い毒はありません。
飼育の際は、浄化バクテリアを使った床と観葉植物をレイアウトした「ビバリウム」を整えてあげる必要があります。ペットとして飼われているカエルの中でも比較的飼育は難しいですが、初心者でもきちんと環境を整えお世話をすることで長生きしてくれます。
カエルは動物病院で診てもらえる?
犬や猫を診てくれる動物病院は多いですが、ハムスターや鳥、爬虫類、両生類などのペットを診てくれる動物病院は貴重な存在です。カエルの飼育数は増加傾向にありますが、体調不良になったカエルを専門的に診てくれる動物病院はそこまで多くないというのが現状です。
少ないと言っても、全くないという訳ではありません。カエルも飼育していれば、体調不良になることもあります。いざという時に診察してもらえるよう、ペットとして飼う前に事前にカエルを診てもらえる動物病院を探しておくと安心です。
カエルに長生きしてもらうには?
ペットとして飼うのなら、長生きしてもらいたいと思うものです。カエルは、飼育環境を整える以外にも日頃から体調に変化がないかどうかを観察することが大切です。ではカエルに長生きしてもらうためには、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか?
エサ切れに注意する
種類によって異なりますが、本来カエルは肉食性のため生きた虫をエサとします。口に入る物なら、コオロギやガ、クモなどどんな生き物でも食べようとするほど食欲旺盛です。
ペットとして流通しているカエルの中には人工飼料も食べてくれる種類もいるものの、動かない物は食べようとしないので先が丸いピンセットでつまんでカエルの目の前でエサを揺すって与える必要があります。
与えるエサの目安は、カエルの頭部の2倍です。カエルは、痩せても見た目にはわかりにくい生き物です。餓死を防ぐためにも、かならずピンセットで1匹1匹しっかりとエサを食べているかどうかを確認することが大切になります。
温度管理を徹底する
カエルをペットとして飼う際、温度調節も大切です。ペットの中では人気の犬や猫とは違い、カエルは気温が下がり過ぎると冬眠してしまいます。飼育環境の温度には、気を使う必要があるのです。
多くのカエルに適した気温は、22~28度です。寒い冬には、水槽内の気温を上げるためにヒーターを欠かすことができません。また床材の乾燥を防ぐために、定期的に霧吹きで湿らせる必要があります。昼と夜の2回を目安としましょう。湿気がこもるとカビが繁殖する原因にもなるので、水槽の設置場所はできるだけ風通しの良い場所を選ぶ必要があります。
水質管理をきちんと行う
カエルは、水なくしては生きられないため、水質はとても重要です。皮膚から水分を吸収するため、汚い水のまま放置しておくと体調不良の原因になってしまいます。最悪死んでしまうこともあるので、水の管理には特に気を付ける必要があるのです。
カエルの水場は、清潔な状態を保つために毎日交換しましょう。水棲のカエルをペットとしてお迎えした場合は、3日に1度は水槽内の水を1/3交換して衛生的な環境を保つことが大切です。
まとめ
ペットとして人気のあるカエルは、どの種類も可愛らしく個性に溢れた反応を見せてくれます。一見無表情にも見えるカエルですが、お世話をすることで慣れてくるととても愛嬌のある姿も見せてくれるようになるんですよ。カエルを飼育する際に大切なのは、環境を整えエサやりに注意することです。可愛いカエルとの生活を楽しみましょう!