カワウソはペットにできる?知っておきたい注意点!
2020.05.05
愛嬌のある顔、そしてユーモラスな仕草で水族館や動物園でも人気者のカワウソ。 日本で知名度が高いのは小型のコツメカワウソですが、ペットとしてご自宅で飼うこともできるんですよ。 しかし、残念ながら、人懐っこくてお茶目なカワウソとの暮らしは毎日がハッピーだけ・・・というわけではなさそうです。 今回は、カワウソをペットにできる?飼う前に知っておきたい4つの注意点を解説します。 他の一般的なペットに比べて少々ハードル高めなカワウソですが、飼い主さんの理解と覚悟があれば、カワウソのいる楽しい日々を送れることでしょう。
かわいいだけじゃない!賢くていたずら好きでお茶目なカワウソ
まず、結論としてカワウソはペットにできます!
カワウソをペットにする前に、どんな生態・性格なのかをご説明するのでまずお読みください。
カワウソってどんな生き物?
カワウソはイタチ科の生き物で、川や湖の近くで暮らし、魚や甲殻類など水辺の生物を主食にしています。
日本でメジャーなのはコツメカワウソ。世界最小のカワウソで、体長は大人でも40~65㎝、体重も3~6㎏ほどです。
寿命は10~12年程度と言われています。
ただ、病気になった場合、治療ができる動物病院もまだ少ないため、いちど体調を崩してしまうと悲しい結末になってしまうことも少なくないようです。
かわいいだけじゃない!賢いカワウソ
カワウソは見た目が可愛いだけじゃありません。
とても賢いので、慣れれば飼い主さんとある程度の意思疎通ができますし、人の動作を見て覚え、器用にねじを外したり、鍵を開けたり、足場を作ってドアノブに手をかけてドアを開けたりもできます。
それに、きれい好きでもあるので毎日の入浴を欠かさず、トイレもちゃんと覚えてくれます。
また、集団で生活するため、人にも慣れやすく、お茶目な性格でいたずらも大好き。日々、愛嬌のある仕草で和ませてくれることでしょう。
このようにとっても魅力的なカワウソなので「ペットにしたい!」と思う方も少なくありません。
ですが、カワウソを飼うことを、犬や猫、うさぎやハリネズミなどの小動物を家族に迎えることと同じように考えてはいけません。
なぜなら、カワウソの飼育には次の4つの注意点があるからです。
ペットとして飼うのは大変?カワウソを飼う前に知っておきたい注意点4つ
カワウソをおうちに家族して迎え入れる前に、カワウソをペットとして飼う上で問題となりやすい4点について理解しておきましょう。
この注意点4つをクリアできれば、カワウソも飼い主さんも楽しい日々を送れることは間違いありません。
注意点①噛みつき注意
まずペットとして飼う上での1つ目の注意点は、カワウソは基本的に「噛む」生き物であることです。
もちろん、頭が良いのでむやみやたらに噛みついたりはしません。飼い主さんに甘えて甘噛みをしたりする姿はとってもキュート!
しかし、タイミングやその時のカワウソの気分によっては飼い主さんでも「ガブリ」と思いっきり噛まれることもあります。
もともと大型犬並みのあごの力があるので、思わぬ大けがになることも。
また、いたずら好きなカワウソは、家具や電気のコードも噛むこともあります。
カワウソをペットとして迎え入れる前に家具の配置の変更や保護など室内の環境を整え、その後もずっと常に気を配っていられるか考えてみてください。
注意点②水道代注意
次にカワウソをペットとして飼う上で問題となるのが水道代です。
もともと水辺に住む生き物であるカワウソは、毎日の水浴びが欠かせません。しかも1日1回ではなく、2~4回!
これはストレス発散のため、そして体を清潔に保つために欠かせないカワウソの習性なので、飼い主の都合で減らしたりすることはできません。
ペットとして飼う場合、専用の大き目の水槽を用意したり、浴槽を代用する方が多く、そこに注ぐ水は衛生面を考えて毎回全量入れ替えることになります。
そうなるとなると、毎月の水道代がすごいことになります。
カワウソを飼う=水道代が非常にかかることを理解しておきましょう。
注意点③エサ代注意
ペットとしてカワウソを飼う上で3つ目の注意点は、エサ代がかかることです。
自然のカワウソは魚やカエル、甲殻類等を自分で捕らえて食べています。
ペットとして飼う場合、毎回、新鮮なお魚や甲殻類だけを与えるわけではなく、メインはキャットフードやフェレットフード(カリカリタイプ)で代用できます。
お魚や甲殻類などは副食として与えればよいのですが、それでもお魚などは単価も高いのでエサ代がけっこうかかります。
食事の量は体重に対して15%前後、メインと副食の割合は個体差がありますが、ペットとしてカワウソを飼うとエサ代もそれなりにかかるということを把握しておきましょう。
注意点④病気・怪我注意
カワウソ(コツメカワウソ)は知名度が高く、水族館や動物園でも人気ものですが、一般的な動物病院でカワウソを治療できるところはいまだ少ないです。
そのため、ペットとして飼われているカワウソのちょっとした病気や怪我をきちんと治療することができず、手遅れとなり、残念なことになってしまうケースも多いようです。
ペットとしてカワウソを迎え入れる前に、ご自宅の近くにカワウソを診てくれる動物病院があるかを確認しましょう。もし近くになければ、遠くまで治療を受けに行かなければいけなくなるなど飼い主の負担も大きくなります。
カワウソの一大事の時にしっかりスピーディにフォローできるか、確認してくださいね。
まとめ
今回は、愛らしい表情と仕草で人気のカワウソの習性や性格や、カワウソをペットとして飼う前に知っておきたい4つの注意点をご説明しました。
水族館や動物園だけでなく、SNSやテレビで目にするペットのカワウソの可愛さに魅了され、「うちの子にしたい!」「ペットに欲しい!」と思う方も多いことでしょう。
しかし、他の一般的なペットに比べて、一般家庭でカワウソの習性に合った環境を用意することは容易なことではありません。
4つの注意点をよく考え、それでも「どんとこい」となったならば、カワウソをおうちに迎えましょう。きっと大変さを上回る可愛さを見せてくれるカワウソとともに過ごす日々は、かけがえのない素敵なものとなるはずです。