
犬のマウンティングをやめさせるには?原因と正しい対処法も!
2025.06.17
愛犬がぬいぐるみや人の足にしがみついて腰を振る"マウンティング"。突然の行動に驚いた経験はありませんか?
一見するとただの一時的な興奮状態にも見えますが、背後には犬の本能や心理状態が隠れていることも。
本記事では、マウンティングが起こる理由から、やめさせるための効果的な方法、絶対にやってはいけないNG対応まで詳しく解説します。
愛犬との関係性をより良くしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
マウンティングは本能?性行動だけじゃない理由
犬のマウンティング行動と聞くと、繁殖目的の性行動を想像される方が多いかもしれません。しかし、マウンティングにはそれだけではなく、「上下関係の主張」や「興奮状態の表れ」など、さまざまな意味が含まれています。
特に、去勢や避妊手術を済ませた犬でもマウンティングをすることがあるため、「性欲」だけに限らない行動です。
これは犬にとって、感情を表現するひとつの方法であり、自然な自己表現の手段でもあるのです。
ストレスや興奮も原因になる
例えば来客があった時や、飼い主が大きな声を出した時など、犬が強く興奮した場面でマウンティング行動が見られることがあります。
これは、興奮をうまく処理しきれず、体を動かすことで気持ちを落ち着かせようとしているのです。
また、分離不安や、退屈によるストレスが原因でマウンティングが頻発するケースもあります。つまり、「犬の精神状態が不安定なサインかもしれない」と言うことです。
犬種や性格によっても違いがある
小型犬に多く見られると思われがちですが、実はどの犬種にも起こりうる行動です。ただし、エネルギッシュで活発な犬種(ジャックラッセルテリアやボーダーコリーなど)では、特にマウンティングが多い傾向にあると言われています。
また、自己主張が強い性格の犬ほど、他の犬や飼い主に対して優位性を示そうとしてマウンティングを行うこともあります。
マウンティングの注意点
「いつものことだから」と軽く考えて放っておくと、後々トラブルに発展することも。ここでは、過剰なマウンティングを放置するリスクや注意点について詳しく見ていきましょう。
他の犬や人間との関係悪化
散歩中やドッグランで他の犬にマウンティングしてしまうと、トラブルの元になることもあります。
マウンティングは本来、犬同士にとっては自然な行動ですが、体格や犬の性格によっては、相手の犬が攻撃的になることも。飼い主同士の関係が悪化する可能性もあります。
愛犬のマウンティングが見守って大丈夫な範囲かどうか、注意深く観察しましょう。
癖になるとやめにくい習慣に
マウンティングは一度習慣化してしまうと、犬自身にとって心地よい行動となり、強化されてしまいます。
やがて、遊びやリラックスの一環として繰り返すようになり、飼い主の指示が通りづらくなることも。
頻度が増えたり、あまりにも長時間に渡って繰り返す場合は注意が必要です。
ストレスや不安のサインを見逃すことに
マウンティングがストレスサインである場合、そのままにしておくと心身の健康にも悪影響を及ぼす恐れがあります。
下痢、食欲不振、無駄吠えなど、ほかの問題行動を併発することもあるので、観察が必要です。
犬のマウンティングをやめさせる方法とNG対応
マウンティングをやめさせるには、正しい知識と一貫した対応が欠かせません。すぐに実践できる方法をご紹介します。
“今すぐに”やめさせたい時の対処法
マウンティングを始めた瞬間に、冷静に声をかけましょう。大声を出したり叱ったりするのではなく、毅然とした態度で落ち着いて静止させます。
場合によっては、おもちゃやおやつで気をそらすことも有効です。
予め興奮しやすいシーンを回避する
あらかじめ、犬を興奮させる環境を避けることもポイントです。
来客がある日は別室に移動させる、興奮して遊んでしまうおもちゃを一時的に片付けるなど、犬の情緒を安定させる環境づくりを心がけましょう。
また、事前に散歩や運動を取り入れることで、エネルギーを発散させるのも効果的です。
どうしてもやめない時はプロへの相談も視野に
自宅での対応に限界を感じたら、ドッグトレーナーや専門の獣医師に相談するのも一つの手です。特に、攻撃行動を伴う場合や、頻繁すぎる場合は専門的な介入が必要となります。
【NG】怒鳴る・叩くなどの罰
マウンティングを強く叱ったり、叩いたりしてしまうと、犬は恐怖心や不信感を抱くようになり逆効果です。人間との信頼関係も壊れてしまうため、力や大声を用いた静止は絶対に避けましょう。
【NG】面白がって笑う
「かわいい」「おもしろい」と笑ってしまうと、犬はその行動をポジティブに受け取ってしまいます。「これは注目してもらえる行動なんだ!」と認識させてしまい、ますますエスカレートすることもあります。
【NG】無視し続けると悪化するケースも
基本的には「無視」は有効な手段のひとつですが、興奮度合いや性格によっては逆効果になることも。かえって不安を煽ることもあるため、状況に応じて適切な対応を選ぶ必要があります。
まとめ
犬のマウンティング行動には、単なる「悪いクセ」ではなく、気持ちのサインや環境による影響が隠れています。無理にやめさせようとするのではなく、まずは原因を見極め、冷静に対応することが何より大切です。
犬にとっても人間にとっても、安心できる関係を築くために、正しい知識と根気ある対応を心がけましょう。