なぜメス犬がマウンティングするの?理由とやめさせる方法とは
2022.12.20
たとえメス犬もマウンティングをすることがあります。「女の子なのにどうしてマウンティングをしたがるの?」と戸惑う飼い主さんも多いでしょう。問題行動でもあるマウンティングをしてしまう理由は実は意外と多く、主に自身の優位性の主張や自己アピールなどが挙げられます。今回は、メス犬がマウンティングをする理由ややめさせる時の対処方法をご紹介いたします。マウンティングの放置は、飼い主さんにとっても犬にとってもデメリットが多いので注意が必要です。
マウンティングとは
マウンティングと聞くと、オス犬がメス犬に上にしがみついて腰を振る行動をイメージする方が多いのではないでしょうか?一方でマウンティングのイメージのないメス犬によるウンティングは、決して珍しくはありません。オスメスに限らず、性的な興奮や自分の優位性を主張するために行うマウンティング。では、メスがマウンティングをする理由にはどんなものがあるのでしょうか?
メス犬がマウンティングをする理由
メス犬も飼い主やおもちゃに対してマウンティングすることがあります。初めて見た方は、オスじゃないのに!とびっくりするかもしれません。メス犬がマウンティングを始めるのは、大体発情期が来る頃からです。では、どんな理由があってメス犬はマウンティングをするのでしょうか?
自己アピール
メス犬が飼い主さんの足などにマウンティングする場合、構って欲しいと自分をアピールしている可能性があります。遊んで欲しかったり構って欲しかったりする状態なので、犬とのコミュニケーションの時間を確保してあげましょう。愛情不足かもしれないので、遊びやスキンシップの時間を取ることで今後マウンティングが改善する可能性があります。
マウントをとっている
マウンティングは、自分の優位性を主張する意味もあります。メス犬であっても飼い主さんや他の犬の上に乗って腰を振ることで、自分の方が上だと主張することがあるのです。メス犬だけどマウンティングは本能だし仕方ないと放置すると、犬は自分の方が偉いと思い飼い主さんの言うことを聞かなくなります。他の犬にとっても迷惑行為でしかないので、しっかりとやめさせましょう。
ストレス発散
運動不足や愛情不足でストレスが溜まればメス犬でも、マウンティングでストレス発散をしようとします。特におもちゃなどに対してマウンティングをする場合は、もしかしたらストレスが溜まっているのかもしれません。ストレス発散によるマウンティングを放置しておくと、クセになってやめられなくなる可能性が出てきます。運動不足なら散歩やドッグランで思う存分運動させましょう。愛情不足ならスキンシップの時間を増やすことが大切です。
犬の生理
思春期が過ぎるとメス犬にも定期的に生理(ヒート)が訪れます。犬の生理は日頃の行動にも変化が起きます。ぐったりと動けない子もいれば興奮していつもはしないマウンティングを始める子もいます。また陰部の出血や違和感を解消しようとマウンティングをして紛らわそうとする子もいるようです。
遊び
たまたまお気に入りのおもちゃにマウンティングをした際に楽しいと感じると、それ以降マウンティングを繰り返すようになります。犬にとって遊びや暇つぶしでもクセになることもあるので注意が必要です。
メス犬がマウンティングをしていたらやめさせるべき?
たとえメス犬でもマウンティングを放置して繰り返させると、クセになってやめられなくなることも少なくありません。メス犬のマウンティングを見つけたら、すぐにやめさせましょう。飼い主さんがしっかりと叱りしつけなければ、散歩やドッグランに行った際に他の犬や飼い主さんにまでマウンティングをしかねません。迷惑行為に他ならないので、マウンティングをしようとしたら「おすわり」や「待て」を指示して大人しくさせましょう。
信頼関係があってもいざという時に言うことを聞いてもらえないと、無用なトラブルを招く恐れがあります。メス犬もマウンティングのし過ぎが原因で腰を痛めることもあるので、犬の体にとっても良くありません。
メス犬のマウンティングのやめさせ方
マウンティングは、今後も繰り返さないように見つけ次第すぐにやめさせなければなりません。では、マウンティングのやめさせ方にはどんな方法があるのでしょうか?
別のおもちゃを与える
いつも特定のおもちゃでマウンティングをするのなら、別のおもちゃを与えてみるのもおすすめです。ロープ型のおもちゃなら飼い主さんと遊ぶ時間が増えるので、ストレス発散の効果が期待できます。スキンシップやコミュニケーションの時間が増えれば、犬との信頼関係も構築されやすくなります。
駄目と叱って一定時間無視する
メス犬が飼い主さんに対してのマウンティングをする時は、「自分は飼い主よりも上!」とアピールしているのかもしれません。放置すれば犬が人間よりも上だと認めてしまうことになるので、放置は厳禁です。たとえメス犬でも、勘違いをすれば飼い主さんの言うことを聞かなくなります。もし飼い主さんに対してマウンティングを始めたら、「ダメ」と叱って一定時間無視しましょう。繰り返すことで、犬はマウンティングを飼い主さんにするとかまってもらえなくなると覚えます。
ストレス発散をさせる
ストレス発散でマウンティングをするメス犬も多くいます。人間同様ストレスが溜まっている状態は、犬の健康にも良くありません。散歩で気が済むまで歩かせてあげる、ドッグランで思い切り遊ばせてあげるなどして別の形でストレス発散をしてあげましょう。飼い主さんとのスキンシップの時間を増やすことで、犬も心身ともに満たされればマウンティングも減るでしょう。
マウンティングの対象物から離す
マウンティングをとめる方法として、メス犬がマウンティングをする対象物から引き離すことも効果的です。特定のおもちゃなら取り上げたり、柱や家具にしたりする場合は犬を別室に移動させたりするのが効果的でしょう。マウンティングをやめさせる時に「ダメ」「NO」と声掛けもすると、犬も次第にマウンティングをする=叱られると覚えます。地道ですが、しっかりとしつけましょう。
避妊手術
オス犬が去勢手術をする事で、マーキングやマウンティングが緩和するようにメス犬も避妊手術を行うことでマウンティング行為が減るようです。ただマウンティングは犬の本能でもあるため、完全にやめさせることは難しいと言えます。普段からしつけを徹底したり頻繁にマウンティングをしてしまう対象物を取り上げたりするなどして、予防策を講じましょう。
注意すべきマウンティング
たとえマウンティングを完全にやめさせることはできなくても、放置してはいけません。マウンティングを放置するとトラブルに発展する可能性もあるので、見逃さないようにすることが大切です。しかし中には、注意すべきマウンティングもあります。
ストレスによるもの
遊びなどではなくストレス発散でマウンティングをしている場合は、ただ厳しくしつければ良いというわけにはいきません。ストレス発散が目的で犬がマウンティングをしている場合無理にやめさせたりおもちゃを取り上げたりすれば、欲求不満になってさらなるストレスを溜めてしまう原因になってしまいます。心身に不調が生じたり不機嫌で攻撃的になりやすくなったりするので、マウンティングをやめる際はストレス解消かどうかをきちんと判断してからやめるようにしましょう。
病気によるもの
犬は、陰部や泌尿器の違和感や出血などの痛みを解消しようとマウンティングをすることがあります。病気の場合は、マウンティングだけでなく歩き方がおかしかったり排尿に問題が生じていたりすることもあります。放置するとどんどん状態が悪化してしまうので、心配なら一度動物病院で診てもらうのがおすすめです。
よその犬に対して行うもの
飼い犬がよその犬にマウンティングをした時は、急いで引き離しましょう。飼い主さん同士にとっては大したことではなくても、マウンティングされている犬は恐怖を感じている可能性があります。ドッグランなどにいる犬にマウンティングをするのは明らかなマナー違反ですし、犬の社交性にも悪影響が生じます。散歩をしている時に他の犬が来たら、リードを短く持って通り過ぎるまで「待て」をさせましょう。
まとめ
マウンティングにオスメスの性別は関係ありません。しかしメスなのにマウンティングをするなんて恥ずかしいと感じる飼い主さんも多くいます。マウンティングをやめさせるには、日頃からしつけをきちんと行うことが大切です。ドッグランを訪れた時に犬同士が良好な関係を築くためにも、マウンティングを見つけたらすぐにやめさせるようにしましょう。マウンティングは病気やストレスが原因でやめられないこともあるので、見極めてあげることも大切になります。