
猫の「イカ耳」って何?耳から気持ちを読み取るコツと正しい接し方
2025.08.26
猫の表情やしぐさの中で、ちょっと気になる「イカ耳」。耳が横にぺたんと寝て、いつもと違う表情が可愛らしいですが、いったい猫はどんな気持ちなのでしょうか?
今回は、猫が「イカ耳」になる理由やシチュエーション、飼い主としてどう接するべきか、そして猫の気持ちを読み解くヒントについて、わかりやすく解説していきます。
猫の「イカ耳」ってなに?飼い主の接し方は?
猫の耳は感情を表すバロメーター。中でも「イカ耳」は、緊張・警戒・怒りなど、強い感情を示すサインのひとつです。見た目はとっても可愛いらしいのですが、猫にとっては「そっとしておいて」のメッセージの場合が多いです。
猫の「イカ耳」とは
「イカ耳」とは、猫の耳が横や後ろにぴったりと寝ている状態。ちょうどイカの足のように見えることから、そう呼ばれています。
この耳の動きは、猫が周囲の音を避けたいときや、不安・怒り・恐怖を感じているときに見られるものです。つまり、イカ耳は猫がストレスを感じているサインともいえます。
耳だけでなく、体を低くしていたり、尻尾をパタパタさせていたり、目を見開いていたりといった他のサインと併せて観察することで、より正確に気持ちを読み取れます。
「イカ耳」の猫には無理に触らない
猫がイカ耳になっているときは、触ろうとしたり、構おうとしたりするのは避けた方が良いでしょう。猫は警戒心が高まっている状態なので、無理に接触すると攻撃的になってしまうことも。
まずは少し距離を置き、猫の様子をそっと見守ることが大切です。
「今は一人にして!」という愛猫の意思を尊重してあげましょう。
落ち着く環境づくりがカギ
イカ耳になる原因が環境によるストレスの場合は、猫が安心できる空間を整えてあげることが重要です。
たとえば、騒音が少ない静かな部屋や、隠れられる場所、落ち着けるキャットタワーなどを用意することで、ストレスを減らすことができます。
また、知らない人が来たときや掃除機を使うときなど、猫が苦手とする場面では、あらかじめ避難場所を確保しておくと安心させてあげられます。
猫がイカ耳になるのはどんな時?
では、猫がイカ耳になるのはどんなときなのでしょうか?
ここでは代表的な3つのシチュエーションを紹介します。
警戒中の時
見知らぬ場所や人、聞き慣れない音などに出会ったとき、猫は警戒モードに入ります。
その際に「イカ耳」がよくみられます。これは猫が「これは何?危険じゃないかな?」と警戒しながら状況を探っている状態です。
来客があったときや、模様替えをしたあとなど、環境の変化にも敏感に反応します。
怒っている・不満がある時
「もうやめて!」と感じているときにも、猫はイカ耳になります。
無理に抱っこしたときや、しつこく構いすぎたとき、食事を邪魔されたときなどにみられます。
このときのイカ耳は、怒りやイライラのサイン。「これ以上やると本気で怒るよ」といった警告の意味を含んでいることもあります。
集中している時
不安な時以外にも、猫が何かに集中しているときもイカ耳になることがあります。たとえば、窓の外に鳥を見つけたときや、狩りの体勢に入るときなどです。
このときのイカ耳は、周囲の音を遮断し、視覚に集中している状態。
ですので、怒っているのかと思いきや、ただ真剣に観察しているだけということもあります。
「イカ耳」以外の猫の耳
猫の耳は実に表情豊かで、イカ耳以外にもさまざまな形で感情を表現してくれます。ここでは、日常的によく見られる耳のパターンを紹介します。
だらんと横に垂れた耳
耳がだらんと横に垂れているのは、リラックスしている時の耳!
特に眠そうなときや、安心しきっているときに見せる耳の形で、飼い主としては嬉しいサイン。
この耳+ゆったりした体勢で寝ていたら、まさにご機嫌な状態といえます。警戒心ゼロになった愛猫の耳と表情はたまりませんね!
ピクピク動く耳
耳だけをピクピク動かしているときは、周囲の音に反応している状態です。
何かの音に敏感に反応しようとしていたり、気になる存在が近くにいる場合によく見られます。
耳がピクピクしていたら、周囲で変わった音や気配がないか気にしてしてみてください。
「あ、この子は今これが気になってるんだな」と分かるかも!
ピンと立った耳
耳が前を向いてピンと立っているのは、興味や好奇心が高まっているワクワクのサインです。
何か面白いことを見つけたり、新しいおもちゃに夢中になっているときなどに見られます。
この耳のときはテンションも上がっているので、一緒に遊ぶ絶好のチャンスでもあります。
まとめ
猫の可愛い「イカ耳」は、実は警戒・不満・集中などの感情のサイン。
大切なのは、耳だけを見るのではなく、表情や体勢、鳴き声なども総合的に観察し、猫の気持ちを読み取ってあげることです。
イカ耳を見たら、「今はそっとしておこうかな」と一歩引いて見守ることで、猫からの信頼も得られます。「構ってー!」と甘えてきたと思ったら、「一人にして」とツンツンする気まぐれなところも猫の魅力ですよね。
日頃から猫の耳や表情に注目することで、より深く、優しい関係が築けるようになるでしょう。