ペットとして人気!エキゾチックで可愛い姿が魅力のリスザルの飼い方とは?
2023.03.07
動物園でもおなじみの愛らしい姿が人気のリスザル。知能が高く飼い主さんとの触れ合いも大好きなため、ペットとしても人気の動物です。いつかリスザルを飼いたいと望んでいる人なら、その飼い方にも興味があるのではないでしょうか?今回は、サルの中でもポピュラーなリスザルの飼い方について詳しく解説いたします。
リスザルとは?
南アメリカからブラジルにかけて生息するリスザルは、オマキ属リスザル科に分類されるサルの一種です。日本で人気のあるリスザルは、コモンリスザルと呼ばれる種類になります。動物園などで見かけることも多いリスザルは猿の中でも小型で、体長は29㎝前後、尻尾は長く40㎝ほどあります。
体重は1kg前後と見た目以上に軽く、黄色味が強い手足から薄茶色、グレーに変わる毛色が可愛いサルです。とても身のこなしが軽く、木から木へとジャンプが可能です。小さくシャープな顔とつぶらな瞳が可愛らしく高い人気を誇ります。
リスザルの寿命
ペットとしてのリスザルは、リスザルの環境に合わせた飼い方をすれば15年程度生きると言われています。中には、20年以上生きる個体もいるため、長くリスザルとの生活が楽しめるでしょう。
リスザルの性格
リスザルは好奇心旺盛でペットとして流通しているサルの中では、比較的大人しく人懐こい性格とされています。非常に賢いため、仕込めば簡単な芸を覚える個体もいるほどです。攻撃性も低いとされており、穏やかで運動が大好きというのも魅力の一つでしょう。
リスザルをペットとして飼う魅力とは?
リスザルは、可愛らしく顔つきと飼い主さんとのスキンシップを好むことからペットとして人気のある動物です。エキゾチックな雰囲気も魅力的で、小柄な体格も世界中で人気があります。
飼い方も、サルの中では飼いやすい部類に入るようです。しかし自我が強いという面も持っているリスザルは、あくまでサルの中で飼いやすいというだけです。犬や猫を飼うのとは全く違うため、霊長類を飼ったことのある経験者なら買いやすいとされています。可愛らしく愛嬌のあるリスザルですが、全くの初心者が飼うのは難しいようです。
リスザルの飼育に必要なグッズ
リスザルの飼い方には、いろいろな注意を払う必要があります。リスザルに合わせた飼育環境などを整える必要になるので、飼育グッズもそれに合わせた物が必要になります。では、リスザルの飼育に必要なグッズをご紹介いたします。
ケージ
リスザルは、動き回ることが大好きなためケージも大きな物を用意しなければなりません。リスザルの体格の2回りほど大きなケージを選ぶのがおすすめです。専門のペットショップなら、リスザル専用のケージがあるでしょう。高さと広さが十分なら、大型の鳥用のケージでもOKです。
登り木・止まり木
本来樹上で暮らすリスザルにとって、自然を再現した登り木や止まり木などを設置することはとても重要になります。ケージの中で自由に遊べるように、複数の登り木や止まり木を設置しましょう。
紫外線ライト
どんな動物にとっても、太陽の光は健康に欠かせません。リスザルも同じく、健康状態を維持できるように紫外線ライトが必要になります。
リスザルは、紫外線が不足するとくる病という骨の病気にかかりやすくなります。必ずケージに設置するようにしましょう。
ヒーター
リスザルの生息地は、中南米の中でも熱帯に分類される地域です。1年を通して温かい気候であるため、室内の気温もリスザルが活動しやすい30度前後を保たなければなりません。
リスザルが普段過ごすお部屋は、1年を通してエアコンで室温を調整しなければならないでしょう。また日本の冬は寒いため、ケージの中にヒーターを設置するのも必須になります。気温に無頓着な飼い方をすれば、リスザルが体調不良になる恐れがあります。
リスザルの飼い方
リスザルの飼い方は、環境やエサに気を配ることが大切になります。可愛くエキゾチックな雰囲気が魅力のリスザルですが、その飼い方はあまり簡単とは言えません。では、どんなことに気を配ればよいのでしょうか?
環境
リスザルは、十分な運動ができないとストレスが溜まります。ケージに閉じ込めっぱなしの飼い方はせず、1日に2回程自由にお部屋で運動をさせてスキンシップを楽しみましょう。またお部屋に放して遊ばせる時は、逃走防止用にハーネスとリードを使うと安心です。幼い内から慣れさせると抵抗なくつけてくれるようになるでしょう。
遊んでいる時に家具や雑貨などを傷つける可能性や誤飲をする恐れもあるので、リスザルの口に入る物や傷付けられたくない物はあらかじめ仕舞っておくことがおすすめです。
エサ
リスザルの飼い方は、エサにも注意が必要です。与えるエサは、リスザル専用のペレットを中心とします。ペレット以外にも野菜や果物、虫、脂肪が少ない鶏肉なども好んで食べるので、栄養バランスを考えて偏ることなく与えると喜んでもらえます。
動物性たんぱく質も摂取できる飼い方をすることで、健康を維持できるでしょう。
飼い主さんとのスキンシップ
リスザルは群れで生活をする動物であるため、寂しがり屋な一面があります。飼い方として、多頭飼育ではない場合は飼い主さんが積極的にスキンシップの時間を作ってあげることが必要です。
1日2回30分~1時間ほどリスザルをケージから出してお部屋で遊ばせる時に、コミュニケーションを取るようにしましょう。スキンシップがあまりない飼い方をすると、リスザルに多大なストレスがかかります。体調不良や早死の原因にもなるので、必ずスキンシップの時間を楽しんであげましょう。
リスザルはなぜ飼うのが大変と言われるの?
リスザルは、可愛く人気がある反面飼うのが難しいと言われています。飼うための情報収集が難しく専門的に診てくれる動物病院が少ないという以外にも理由があるのです。では、なぜリスザルは飼うことが難しいと言われているのでしょうか?
トイレのしつけできない
どんなに賢く理想的な飼い方をしても、リスザルはトイレのしつけができない動物です。生活のほとんどを樹上でするリスザルは、どこにでもおしっこやうんちをするため一か所に排泄をすることを覚えさせるのは難しいからです。
ケージのいたるところが汚れるため、衛生的な飼い方を徹底したいなら清掃が大変になるでしょう。特にリスザルのケージは大きいため、身体的な負担もかなりのものになるようです。
またリスザルは、自分に排泄物がついてもあまり気にしない傾向があります。綺麗にするのも一苦労です。室内に離して運動させる時も自分の好きなように排泄をするため、家具やカーテンなどが汚れる可能性があります。オムツをつけるのがおすすめではありますが、嫌がるリスザルも多いでしょう。
噛まれることがある
野生では群れで生活をするリスザル。同じく群れで生活をする犬のように厳格な上下関係を築きます。その際、自分が上であることを下の者に分からせるために噛むことがあるのです。本来群れで生活をするリスザルは、人間の家族の中で暮らしていても自分の順位を決めます。これは、本能なのでしつけや飼い方は関係ありません。
自分よりも下だと判断した人には、たとえ飼い主さんの大切な家族だろうと言うことを聞かせるために容赦なく噛みついてきます。1人暮らしなら心配はいりませんが、特に小さいお子さんがいる家では飼うのが難しいと言えるのです。しつけをしてやめさせようにも、リスザルの本能なので難しいのです。
感染症の危険がある
もしリスザルに本気で噛まれたら、皮膚に穴が空きます。犬や猫以上に猿の口腔内には雑菌が多いと言われています。歯磨きが難しいため食べかすなども多く、非常に汚いと言えるでしょう。
雑菌が繁殖した牙で噛みつかれれば、どんな感染症にかかるかわかりません。噛まれないようにするのが理想的ではありますが、上下関係を作る動物であるため難しいと言えるのです。
まとめ
可愛く賢いリスザルは、人に懐きやすく比較的穏やかなサルとして人気があります。しかしリスザルを飼う前に、事前に飼い方やリスザルの生態をしっかり勉強してから飼うことがおすすめです。
リスザルの飼い方は、犬や猫と同じようにはいきません。一度飼い始めたら10年以上は生きるので、責任を持ってお世話をすることが大切になります。きちんとした飼い方を実践すれば衛生面も保てますし、何よりリスザルは飼い主さんにとって大切な存在になるでしょう。