犬が見つめてくる理由が知りたい!犬が伝えたい気持ちとは?
2022.12.13
視線を感じた飼い主さんは顔を上げると見つめてくる犬と目が合った、なんてことがよくあります。飼い主さんからしても犬がこちらを見つめてくるのは、嬉しいと感じる方がほとんどです。しかしそもそも犬は、どんな気持ちで飼い主さんを見つめているのでしょうか?今回は犬が見つめてくる理由や気持ちについて解説いたします。見つめてくる犬の心理を理解することで、犬とより良い関係を築くことができるでしょう。
犬が見つめてくる理由は?
ふとした瞬間に、犬がこちらをジッと見てくることに気付く飼い主さんも多いと思います。人間関係で目が合うのはポジティブな意味で捉えられることがほとんどですが、犬の世界は違います。目が合う=喧嘩を売っていると捉えられ、目を先に逸らしたら相手の負けを意味があるのです。では犬が飼い主さんをジッと見つめてくる理由には、どんなものがあるのでしょうか?
飼い主さんへの愛情表現
犬が大好きな飼い主さんを見つめてくる理由の一つに、愛情表現があります。のんびりとしたリラックスをしている時や嬉しそうにこちらを見つめてくる時は、飼い主さんに「大好き!」と伝えているのです。本来犬は、人間のように積極的にアイコンタクトをしようとはしません。威嚇行為になるため、見知らぬ人や犬に対しても目を合わせようとはしないのです。
しかし信頼している飼い主さんが相手なら、上目遣いでジッと見つめることでコミュニケーションを取ろうとします。犬と飼い主さんが見つめ合うことで、愛情ホルモンとも呼ばれる「オキシトシン」が分泌されるのでお互いに幸せな気持ちになれるでしょう。
何かして欲しいことがある
心なしかそわそわしながら、飼い主さんのことを上目遣いに見つめてくる時は何かして欲しいことがあるのかもしれません。「おもちゃで遊んで欲しい」「散歩に連れて行って欲しい」「おやつやご飯が欲しい」などのおねだりをしている可能性があります。何かして欲しいことがあるのかな?と、犬の様子や散歩の時間などを確認してみてください。
犬も飼い主さんが自分のして欲しいことに関心を持ってくれていると気付くと、嬉しそうにします。とても可愛いので、ついついおねだりを聞いてあげたくなりますがエサやおやつのあげすぎには注意しましょう。肥満やわがままの原因になる恐れがあるので、ほどほどが大切です。
飼い主さんの次の行動を知りたい
犬が飼い主さんをジッと見つめてくる理由の一つに、次の行動を知りたいからというものがあります。もともと忠誠心が強く共感性も高い犬は、飼い主さんが次にどんな行動をするのかを把握したがる傾向があります。「どこに行くんだろう?」「もしかしたら散歩かな?」「一緒に連れて行ってくれるかな?」「何かくれるかな?」などを考えています。犬がいつもリラックスしている場所を犬目線で見てみると、寝転がっていても飼い主さんの行動が観察しやすい場所であることも多いのです。
不安に感じたり緊張したりしている
犬が見つめてくるのは威嚇行為の意味もあるため、不安に感じていたり緊張していたりする時にも犬は飼い主さんを見つめてきます。触って欲しくないところを触られて嫌だと感じている時や痛いことをされている時などにも、うなりながら目を見つめてきます。時には、飼い主さんに叱られた時にも、同じような行動を見せます。
拒否をしているにも関わらず無理に続けようとすると、咬もうとしてくる犬も少なくありません。犬にとってストレスになっている状態なので、鼻に皺を寄せる・うなりながら見つめてくる時はすぐに嫌がっている行動を止めてあげましょう。
敵意を向けている
動物の世界では、目を合わせること=敵意があるとみなされることがほとんどです。笑顔やリラックスした表情でこちらを見つめてくる分には問題ありませんが、不機嫌そうだったりうなったりしながら見つめている時は注意が必要です。特に見知らぬ犬が見つめてくる時は、必要以上に近づかないようにしましょう。
犬が見つめてくる時はどうするべき?
犬が見つめてくる理由は、愛情表現から威嚇までさまざまです。犬との良好な関係を築くためにも、状況や犬の表情をきちんと確認する必要があります。では、実際に犬に見つめられたらどのような反応をすれば良いのでしょうか?
見つめ返す
犬が愛情をもって飼い主さんを見つめてくる場合は、飼い主さんも見つめ返してあげましょう。優しく穏やかな声音で「どうしたの?」と声をかけてあげてもOKです。犬を見つめ返すことで、犬の飼い主さんへの信頼や愛情がより強くなります。飼い主さんとのアイコンタクトによるコミュニケーションは、犬にとってもとても重要です。犬は散歩中にも飼い主さんを見上げて目を見つめてくる時があります。しっかりと見つめ返してあげましょう。犬も一層喜びます。
無視する
おやつやご飯のおねだりで見つめてくる犬は、できるだけ無視しましょう。目を合わせたら、「おやつをくれるかも?」と期待させてしまうので無視が一番です。どんなに犬が可愛くても、負けてはいけません。もしおやつをあげてしまうと、「飼い主さんは自分のわがままを聞いてくれる」と思い込んでしまいます。間違ったことを学習させてしまうと、犬にとっても飼い主さんにとってもトラブルの元になるので注意が必要です。悲しそうにされるのを見るのは心苦しいですが、グッと我慢して頑張ってください。
目を合わせようとしない
目を合わせようとしないのは、見知らぬ犬に対する対処法です。散歩中などに見知らぬ犬が見つめてきた時は、それは好意ではなく敵意を表しているかもしれません。同じく見つめ返す行為は、宣戦布告とも取られる挑発行為になるのでできるだけ目を合わせないようにしましょう。顔をしかめていたり歯をむき出しにしてうなっていたりしたら、いつ攻撃しようかと考えている可能性があるのでできるだけ早くその場から去りましょう。
犬と目を合わせたら逸らされる理由は?
犬がジッと見つめてくるのに、いざ目を合わせたら逸らされることがあります。なぜ目を逸らしてしまうのでしょうか?理由をご紹介いたします。
自分を落ち着けようとしている
犬は飼い主さんが、大好きで見つめます。見つめ返してもらうととても嬉しく思うのですが、同時に犬は自分がとても興奮していることも分かっています。飼い主さんと目が合って逸らしてしまうのは、自分を落ち着けるために敢えて逸らしているのです。
ストレスから逃れるため
イヤなことをされたり叱られたりしている時にも、犬は飼い主さんから目を逸らします。目を合わせるアイコンタクトは犬とのコミュニケーションになる反面、合わせすぎると犬にとってストレスになります。もし叱られている時に見つめてくる目を逸らしたら、犬がストレスから逃れたいと思ったことを意味します。犬のストレスにならないように、必要以上に叱らずしつけをする時間も長くし過ぎないように注意しましょう。
苦手なことをされている
犬は、苦手なことをされている時に飼い主さんを見つけていた目を逸らします。お風呂や爪切りを苦手とする犬は多くいます。人間と同じく、嫌なことから目を逸らして我慢していると捉えましょう。
敵意がないことを示している
犬が目を見つめてくるのは、愛情表現だけでなく威嚇や挑発行為の意味もあります。見つめてくることに気付き目を合わせても逸らされるのは、敵意がないことを表している可能性も考えられます。先に目を逸らすことで、「ご主人様に敵意はありませんよ」と伝えているのです。
まとめ
犬がリラックスしている状態で飼い主さんを見つめてくる時の気持ちは、愛情表現がほとんどです。しかし犬の目を見つめる行為は、犬にとって威嚇や挑発行為の意味もあることも忘れてはなりません。おやつや散歩をねだる時にも見つけてくるので、わがままだと気付いた時は毅然とした態度で「ダメ」と言いましょう。可愛い愛犬がジッと見つめてくる姿はとても可愛いものです。優しく声掛けをしたり撫でたりしてあげてスキンシップの時間も堪能しましょう。