
猫の夜泣きが止まない|原因と対処法、高齢猫のケアまで徹底解説
2025.08.19
「夜になると突然鳴き出す」「泣き止まずに不安」猫の“夜泣き”に悩まされている飼い主さんは少なくありません。
何か伝えたいの?体調が悪いの?と心配になる反面、毎晩続くとストレスになるのも事実。
今回は、猫の夜泣きの原因や対処法、特に高齢猫に見られるケースも含めて、猫と飼い主が快適に過ごすためのヒントをお届けします。
猫の夜泣きの原因
夜になると突然鳴き始める猫。理由がわからず、飼い主にとっては不安やストレスになることも。
実は猫の夜泣きには、いくつかの共通する原因があります。まずは、なぜ猫が夜に鳴くのかを知ることから始めましょう。
年齢・体調・ストレスによるもの
本来、猫は日中に寝て夜に活発になる習性があり、人間との生活リズムがずれることで夜中に行動することがあります。
特に運動不足の若い猫や、昼間に刺激が少ない室内飼い猫は、エネルギーが有り余って夜に騒ぐことも多いです。
また、引っ越しや家族構成の変化、家具の配置替えなど、ストレスや不安を感じると夜間に鳴くようになる傾向にあります。
加えて、体調不良や痛みなどを感じている場合も、夜に飼い主へ訴えるように鳴くことがあります。
発情期や認知症の可能性も
避妊・去勢をしていない猫であれば、発情期の夜泣きも自然な行動と考えられます。発情期の猫は特に夜間に大きな声で鳴くことがあり、飼い主が驚くほどの音量になることも。
また、高齢猫の場合は認知症(猫の認知機能不全症候群)による夜泣きの可能性もあります。
認知症では昼夜の感覚が狂い、夜中に徘徊や鳴き声を上げたり、暗くなったこと・飼い主が見えない場所にいることに対しての不安から鳴いている場合もあります。
夜泣きが続く場合の対処法とQ&A
猫の夜泣きが数日続くようであれば、何かしらの環境改善や行動の工夫が必要です。
ここでは、すぐに取り入れやすい対処法と、飼い主が疑問に感じがちなQ&Aについてご紹介します。
寝る前にしっかり遊ばせる
日中や夕方に寝ていてあまり動いていない猫は、夜になって元気に遊び始めてしまいます。
そのため、寝る前にたっぷり遊ばせてエネルギーを発散させることが夜泣き防止に非常に効果的です。
おすすめは猫じゃらしやボール、狩猟本能を刺激する電動おもちゃなど。
猫にとっての刺激があり、体力を使う遊びをすることで、満足して夜はぐっすり眠ってくれることが増えます。
安心できる寝床づくり
猫が不安を感じているときにも夜泣きは起こりやすくなります。
特に引越しや模様替えで、猫を取り巻く環境に変化があると落ち着いて眠れなくなってしまいます。静かに落ち着ける寝場所を用意してあげることで、気持ちが安定し、夜泣きが改善することも。
高めの場所や囲まれた空間、毛布や飼い主の匂いのするタオルを置いておくのも効果的です。
また、夜間照明を少し残しておくことで、暗闇が苦手な猫も安心できます。
「引っ越しなんてしていないのに」という場合でも猫がいつも寝ていた場所に小さな変化がないか確認してみましょう。
いつのもブランケットがない!」「キャットタワーの位置が変わった」など、ほんの少しの変化が気に入らない猫も少なくありません。
無視していいの?
「鳴いたらかまってくれる」と学習させないためには、心を鬼にして反応せず、無視することも大切です。
ただし、体調不良や異常行動が疑われるときは例外。
いつもは静かな愛猫が突然夜鳴きを始めたら、体調に異変がないか確認しましょう。
健康状態に不安がなければ、一定期間無視を続けることで、夜泣きは徐々に収まるケースもあります。
かまいすぎることで、夜鳴きが習慣化してしまうことがあるので注意しましょう。
薬やサプリは効果ある?
市販のリラックスサプリメントやフェロモン製品(ディフューザータイプ)は、軽度の不安やストレスによる夜泣きに効果がある場合もあります。
一方で、人間用の商品は猫に悪影響を与える場合もあるので、猫用でなるべく天然成分でできたものや獣医推奨の製品を選びましょう。
ただし、根本的な原因を解決しないと改善しないケースもあるため、症状が長引く場合は必ず獣医師に相談しましょう。
高齢猫の夜泣き
猫も年を重ねると、体調の変化や認知機能の低下によって夜間に不安定になることがあります。ここでは、高齢猫ならではの夜泣きについて詳しく解説します。
認知症のサインとは
猫の認知症は「猫の認知機能不全症候群」と呼ばれ、以下のような行動が見られます。
• 夜中の徘徊や鳴き声
• 食事やトイレの失敗
• 名前を呼んでも反応が薄い
• 飼い主や家の場所を認識できないような素振り
これらの症状が出ている場合、夜泣きは認知症の一環として現れている可能性が高いです。
獣医への相談タイミング
「加齢かな?」と思っていても、実は他の病気が隠れていることもあります。認知症だけでなく、甲状腺機能亢進症や高血圧なども夜間の多動・鳴き声につながる場合も。
夜泣きが1〜2週間続いた場合や、生活に支障をきたすようであれば、なるべく早めに動物病院で相談を。
最近は認知症を緩和する療法食や薬、サプリメントも増えているため、早めの対策が効果的です。
まとめ
猫の夜泣きは、若い猫からシニア猫まで、さまざまな理由で起こります。
遊び足りなさやストレス、環境の変化によるものもあれば、病気や認知症の初期サインであることも。
大切なのは、猫が「なぜ鳴いているのか」を知ろうとする姿勢です。無理に黙らせようとせず、猫の立場に立って環境や生活リズムを見直してみましょう。
喋れないペットの夜泣きは飼い主にとって不安や心配・大きなストレスになります。
一人で悩んでいる場合は、獣医師や専門家に相談してみましょう。
飼い主の寄り添う気持ちが、猫にとっての安心につながります。