本当に風邪?フェレットのくしゃみと咳の原因

本当に風邪?フェレットのくしゃみと咳の原因

2023.08.22

ペットとしても人気が高いフェレット。そんなフェレットですが、呼吸器系の病気にかかりやすい傾向があることをご存じでしょうか。実際、フェレットのくしゃみや咳は、風邪などでも一般的にみられる症状です。しかしながら、たかがくしゃみ、たかが咳と捉えるのは少々危険かもしれません。なぜなら他の重篤な病気によって咳やくしゃみの症状が引き起こされている可能性があるからです。
今回は知っておくべきフェレットのくしゃみと咳の原因についてご説明したいと思います。

1.フェレットくしゃみと咳の発生機序

1.フェレットくしゃみと咳の発生機序
呼吸するときに鼻から空気とともに入った異物が、最初に触れるのが鼻の粘膜です。一般的には、鼻の粘膜から刺激を受けることで複数の神経が順番に興奮し、くしゃみを引き起こす筋肉へ電気信号が送られることでくしゃみが誘発されます。また、咳の場合は、喉の奥にある粘膜が異物などを感じ取り、神経から筋肉に信号が伝わることで咳が引き起こされます。

2.フェレットくしゃみと咳の原因(環境)

2.フェレットくしゃみと咳の原因(環境)

室温

フェレットは体内に体温調節機能がなく、暑さに弱い生き物です。一方で寒暖差が激しくなる季節の変わり目はフェレットが体調を崩しやすい時期でもあります。室温が低すぎるとくしゃみが誘発される場合があるため、部屋の温度が24℃を下回ったら、寒さ対策を始めましょう。また、直射日光やエアコンの送風が直接あたる場所、ドアの近くを避けてケージを設置するなど、フェレットが快適に過ごせるように工夫することが大切です。

ハウスダスト

人間と同様に、フェレットもハウスダストなどのアレルゲンに反応することで、くしゃみが出ている場合があります。フェレットを病気から守るためにも、定期的にケージの中や物の大掃除を行い、生活環境を清潔に保ちましょう。

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3.フェレットくしゃみと咳の原因(病気)

3.フェレットくしゃみと咳の原因(病気)

肺炎

肺炎とは、その名前のとおり、肺に炎症を起こす病気のことです。ウィルスや細菌などの呼吸器感染症の悪化や異物の誤飲によって引き起こされます。フェレットではウィルスや細菌、真菌などの感染によるものが多く占めることが知られており、重症化すると呼吸不全に陥り死に至ることもあるため注意が必要です。

インフルエンザ感染症

インフルエンザ感染症とは、インフルエンザウィルスに感染して起こる病気で、フェレット同士だけでなく、人間からフェレットにも感染することが知られています。(人獣共通感染症)。感染すると目ヤニや鼻水、発熱などに加えてせきやくしゃみの症状がみられます。

心不全/フィラリア病

フィラリア病は、感染している動物の血を吸った蚊に吸血することで感染する病気で、犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)という寄生虫が原因で起こる病気です。心不全とは、心臓のはたらきが悪くなり心臓から血液を十分に送りだせない状態のことをいいます。フィラリア病では寄生虫は心臓や肺動脈に寄生することで心不全を引き起こします。心不全の状態に陥ると、胸やお腹に水がたまってしまいます。息が上がりやすくなったり、疲れやすくなったりする症状とともに、頻繁に咳がみられたりすることも心不全の症状のひとつです。感染すると重症化しやすく、治療が難しい病気です。

ミンクアリューシャン病

ミンクアリューシャン病とは、パルポウィルスの感染によって起こる病気です。感染が進むと体重減少や下痢、便が黒くなる黒色便がみられたり、後ろ足が脱力したりすることが知られています。しかしながら、感染初期では目立った症状がないことが多く、免疫力が徐々に低下していくなかで他の病気に感染し、咳やくしゃみがみられることもあります。感染したフェレットに近づけないようにするとともに、定期的に血液検査を受けることを心がけましょう。

リンパ腫

リンパ腫とは、白血球の一つであるリンパ球ががん化する病気です。リンパ腫に侵された部位によって、出現する症状が異なります。胸部が侵されれば咳が出たり、苦しそうな呼吸がみられることもあります。完治は望めませんが、早期発見によりガンの進行を抑える治療が可能です。

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まとめ

まとめ

知っておきたいフェレットのくしゃみと咳の原因についてご紹介しました。ただの風邪と安易に早合点するのではなく、症状に潜む本当の原因やその可能性を知っておくことで、フェレットの異常の早期発見に繋がります。そして万が一フェレットのくしゃみや咳がみられたら、早めに医療機関に受診することが大切です。

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