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犬に寄生する危険なマダニ!予防策はある?

犬に寄生する危険なマダニ!予防策はある?

2023.01.10

犬の散歩中に気を付けたいのが、マダニを始めとするダニです。吸血されることで発症する感染症の中には、犬の命を脅かすものもあります。ヒトにも感染する感染症もあるので、注意が必要です。今回は、犬にとって大敵なマダニの予防策やマダニが引き起こす病気についてご紹介いたします。小さくても危険なマダニに対する正しい対処法を知ることで、犬を守ることができるのです。

犬にとって危険なマダニとは

犬にとって危険なマダニとは

マダニは、特に春から秋にかけて活動が活発になる寄生虫の一種です。ヒトはもちろん犬にとっても非常に危険なマダニは、生き物の血を吸うことでしか生きてはいけません。吸血されると、有害なウイルスや細菌に感染する恐れがあります。
吸血前の体長は3~8mmと肉眼で見ることは困難な大きさですが、吸血をすると体長が1~2cmほどになるのが特徴です。長時間犬の血を吸ってお腹がいっぱいになったメスは、卵を最大で4000個産みます。孵化した幼ダニは吸血と脱皮を繰り返すことで成ダニへと成長していきます。

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マダニの感染経路

マダニの感染経路

マダニは、原っぱややぶ、河川敷、公園など緑がある場所ならどこにでもいます。草の先端にいることが多く、エサとなる血を吸える犬やヒトに寄生するチャンスを待っています。好奇心旺盛な犬は、草むらの中にどんどん進んで入っていくことが多いので、マダニに寄生される可能性が十分あるのです。またたとえ犬が草むらの近くに行かなくても、原っぱや森に行った人の衣服についたマダニを家の中にまで持ち帰って来てしまうこともよくあります。
日本にいるダニの数は非常に多く、確認されている種類だけでも2000種以上いると言われています。寒い冬は活動しない種類もいますが、マダニのように1年を通して活発に活動する種類も多いため予防が大切です。
犬に寄生するダニにはマダニ以外にもイヌセンコウヒゼンダニ、イヌミミヒゼンダニ、ニキビダニなどがいます。増殖すれば、皮膚病や外耳炎を起こすことがあります。マダニ以外のダニの感染経路は、不特定多数の犬との交流です。

マダニによって引き起こされる病気

マダニによって引き起こされる病気

犬がマダニに噛まれ吸血されると、病気やアレルギーの原因になります。小型犬だと大量のマダニに吸血された場合、貧血を起こすこともあります。マダニによる感染症は、犬の命に関わることもある危険な病気ばかりなので注意が必要です。マダニに嚙まれた時に発症する恐れのある代表的な病気をご紹介いたします。

ライム病

ライム病ボレリアという細菌がマダニの吸血を通して感染する人獣共通感染症です。犬のライム病の初期症状は、主に発熱、神経症状、関節炎、顔面麻痺などが見られます。ただライム病は、不顕性感染といって感染しても症状が出ないことがある病気です。
ヒトに感染した際の初期症状は、遊走性紅斑がマダニに噛まれた場所からゆっくりと拡大していきます。遊走性紅斑とは、中心部の色が抜けた赤い斑点のことです。その後、神経症状や関節炎などの症状が見られます。

犬バベシア症

マダニが吸血することで、バベシア原虫が犬の赤血球に寄生して発症する病気です。ヒトへの感染は確認されていないものの、感染したまま犬を放置すれば病原体の増殖により赤血球が破壊されたり体内で異物だと判断されて壊されたりする恐れがあります。
溶血性貧血を起こすので、貧血の症状や発熱、食欲低下、浅い呼吸、黄疸などの症状が見られます。重症化すれば死に至ることもある恐ろしい病気なのです。

Q熱

マダニを媒介とし、犬や猫に感染する感染症の一種です。犬に感染してもほとんど症状が出ません。しかしヒトに感染すると高熱や激しい頭痛など、一見インフルエンザなどの症状が見られるのが特徴です。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

マダニに吸血されることで発症するウイルス感染症です。SFTSウイルスがマダニから犬に感染することが原因とされています。発熱や食欲低下、嘔吐、下痢、筋肉痛などの症状があり、血液検査では血小板や白血球の減少も見られます。
マダニに吸血されてから6~14日後に発症することが多いため、マダニを除去した後でも2週間は犬の体調に変化がないかどうか気を付けなければいけません。犬や猫はもちろん、ヒトへの感染も確認されており、重症化すれば死に至る可能性もある非常に危険な感染症なのです。

犬をマダニから守る予防策とは

犬をマダニから守る予防策とは

犬にとって危険なマダニは、あらかじめ予防することができます。では、どんな予防方法があるのでしょうか?

駆除薬の服用

マダニから犬を守るためには、ダニ・ノミの駆除薬を定期的に投与させることが最も効果的です。駆除薬にはスポットタイプやスプレータイプ、飲み薬(錠剤)タイプ、おやつタイプなどから選ぶことができます。薬の種類によって効果の持続期間などが違うため、獣医に相談して選ぶことがおすすめです。
犬は、たとえ飼い主が嫌がっても散歩中に草むらの中に入っていきます。普段から予防するのはもちろん、栄養のあるフードで抵抗力や体力をつけておくことも大切です。

こまめなブラッシング

マダニは犬の体に長時間噛みつき吸血するため、ブラッシングなどのこまめなケアで見つけやすくなります。血を吸っていない状態のマダニはわずか数mmほどしかありませんが、血をお腹いっぱいに吸っているマダニはアズキほどのサイズにまで膨らむため、コームや手で触れた時に気付くことが多くなります。マダニだと思いもしない飼い主さんは、こぶだと思うこともあるほどです。
マダニは、皮膚が薄く湿気が溜まりやすい場所を好みます。特に、首輪の下や尻尾の内側、内また、足指の間、わき、ひじ回り、耳、鼻の周りなどが要注意です。ブラッシングはマダニ以外の皮膚異常にも気付きやすくなります。犬も気持ち良いので、こまめにブラッシングをしてあげましょう。

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もしマダニを見つけてしまったら

もしマダニを見つけてしまったら

先端の細いピンセットがあれば、マダニを自分で駆除をすることもできます。手順は、全部で3工程です。

① できるだけ皮膚の表面に近いところでダニを掴みます。
② ダニをねじったり潰したりせずに上に引き上げます
③ ダニに噛まれた犬の皮膚と自分の手を消毒し、しっかり石鹸で洗い流します。

ダニは吸血する際、犬の皮膚と口をセメントのような物質で固定するため簡単に取り除くことはできません。無理に取り除くと、犬の皮膚が裂けたりダニの口が皮膚の下に残ったりしてしまいます。できるだけ見つけたら自分でどうにかしようとせず、かかりつけの動物病院に相談しましょう。マダニの駆除はもちろん、病気を予防する薬も出してもらえます。

マダニの予防時期

マダニの予防時期

1年を通して活動しているマダニの予防は、気温が上がり人も動物も活発になりやすい4~10月の期間にすることが大切です。市販の駆除剤では他のダニやノミに効果が無かったり効果そのものが弱かったりする可能性があるので、動物病院で販売している駆除剤が確実です。

まとめ

まとめ

マダニは多くのウイルスを持っているため、こまめなチェックが欠かせません。万が一見つけたら、なるべく早く駆除することが大切です。マダニを予防する一番の方法は、定期的な駆除の投与になります。市販薬も幅広く販売されていますが、種類が多く効果の持続期間などにも違いがあるため動物病院で相談することが大切です。大切な愛犬がこれからも健康に過ごせるように、マダニ対策はしっかりと行いましょう!

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