ハムスターに多い目の病気5選!症状の特徴や病気の予防法も解説
2024.06.04
クリクリとした愛らしい目が特徴のハムスターですが、目やにが増えたり目が腫れたりすることがあります。いつもと違うハムスターの目に、驚いてしまうのではないでしょうか? 実は、ハムスターも人間と同じように結膜炎や角膜炎に罹ることがある動物です。 今回はハムスターに多い目の病気5選をご紹介します。発祥の原因は、病気の予防法も併せて詳しく解説するので、ハムスターを飼っている飼い主さんの役に立てる記事と言えるでしょう。
ハムスターに多い目の病気5選
ハムスターが罹りやすいとされる目の病気の中でも、下記の5種類が耳にすることが多い病気とされています。
・結膜炎
・角膜炎
・白内障・緑内障
・マイボーム腺腫
・眼球突出
それぞれの病気にどのような特徴があるのでしょうか?
発症する原因も含めて、詳しく解説します。
結膜炎
目の中の結膜が炎症を起こす病気が、結膜炎です。結膜炎を発症すると、普段よりも目やにが多くなったりまぶたが腫れて目が開かなくなったり、目が赤くなるなどの症状が見られます。
結膜炎はホコリなどが目に入ることで痒くなり、目をこすり過ぎることが原因とされています。毛繕いのし過ぎで目の周りに爪による傷がつき、炎症を起こすこともあります。軽度であれば、点眼薬での治療が可能です。
角膜炎
結膜炎と並んでハムスターの目の病気に多いのが、角膜炎です。原因は結膜炎と同じく、ホコリなどのゴミが目に入り、目を過剰に擦ることで角膜に傷がつくこととされています。
目の周りが腫れて目を開けることが難しかったり、しきりに目を気にして毛繕いをしたり、目やにが多くなったりしている場合は、角膜炎の可能性があります。点眼薬での治療や、必要に応じて抗生剤を服用する必要もあります。
白内障
高齢になることで、ハムスターも白内障を発症することがあります。白内障とは、見ることに重要な役割を持つ水晶体というレンズが白く曇ってしまう目の病気です。未だ治療法が確立されておらず、白内障が進行すると視界がどんどん狭くなり、スムーズな移動や大好きな運動をすることも難しくなってしまいます。
白内障で視力が低下したハムスターは、物にぶつかりやすくなるため怪我をしやすくなります。ケージの中にある滑車や巣穴などの位置を整えたり、取り除いたりするなどの工夫をする必要があります。
マイボーム線腫
ハムスターの眼の瞼には、皮脂を分泌するマイボーム腺があります。マイボーム腺腫は、病原菌に感染したり炎症を起こしたりなどの何らかの原因によって分泌物が排出されず、蓄積されていく病気です。
マイボーム腺腫は、ハムスターの瞼が赤くなり始めてから時間の経過とともに腫れていきます。軽度であれば点眼薬を目に差すことで治療しますが、腫れがひどい場合は切開して蓄積した分泌物を取り除いたり、抗生剤や消炎剤の点滴をしたりすることもあります。
眼球突出
眼球突出は、ハムスターの目が外に飛び出してしまう症状が特徴です。目が大きいことが特徴のハムスターですが、瞼が薄く目を収めている骨も浅いため、少しの衝撃で目が外れてしまうのです。
眼球突出の原因は、高い場所から落としてしまったりハムスター同士の喧嘩で強い衝撃を与えられたりすることです。目に違和感を覚えたハムスター自身が眼球をいじることもあるため、酷ければ失明の原因になることもあります。飼い主さん自身で対処しようとはせずに、すぐにかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。
ハムスターが罹りやすい目の病気の予防策
結膜炎などのハムスターが罹りやすい目の病気は、防ぐためにどのようなことができるでしょうか?
ここでは、普段から飼い主さんができる予防策をご紹介します。
日頃から注意することで、ハムスターの健康な生活を守ることができるようになります。
飼育環境を衛生的に保つ
目の病気の中でも特に結膜炎や角膜炎は、目にホコリやチリが入ることで発症しやすくなります。トイレの砂の交換をこまめに行わなければ、ケージの中が汚れやすくなり雑菌も繁殖しやすくなるでしょう。
ホコリの発生や雑菌の繁殖を抑えるために、ケージをこまめに掃除することが大切です。ケージの中を掃除する際は、ハムスターが自分の匂いで落ち着けるように、床材は1/3程残して安心しやすい環境にする必要があります。
多頭飼いをしない
小さく可愛いハムスターですが縄張り意識が強い動物であるため、多頭飼育には適していないとされています。不要な喧嘩で怪我をしないために、基本的に1つのケージに1匹で飼育しましょう。
複数匹のハムスターを飼育すると、ケンカをした際に伸びた爪で相手の眼球に怪我を負わせやすくなります。強いストレスもかかりやすくなるため、ハムスターにとってデメリットが多いと言えるのです。
定期的に爪を切る
ハムスターの爪を伸びた状態で放置すると目を傷つける原因になることが多いため、定期的に爪を切りましょう。土がある野生化ならともかく、普段ハムスターが過ごしているケージの中は、ハムスターの爪が自然に削られにくい環境です。
爪が伸びすぎると、障害物に引っかかって折れたり毛繕いの際にハムスター自身の目を傷つけたりする恐れがあります。ハムスターの爪きりは動物病院でも行っているところもあるため、事前に対応してくれるところを探すことが大切です。
栄養バランスが整ったエサを与える
栄養バランスが整ったエサを食べることで、病気に負けない身体を作ることができます。ハムスターはやや草食寄りの雑食性のため、動物性たんぱく質が不可欠になります。
ハムスター専用のペレット以外に、煮干しやミールワーム、イナゴ、ヨーグルト、チーズなど動物性たんぱく質が豊富な食材を与えると良いでしょう。煮干しやチーズには塩分が含まれているものが多いため、与えすぎないようにする必要があります。
まとめ
ハムスターの目は大きく可愛い一方で、ホコリや爪による傷でダメージを負いやすいという特徴があります。不衛生な環境で暮らしていると、結膜炎や角膜炎に罹りやすくなるためこまめな掃除が大切です。
高齢になることで発症することがある白内障や、落ちた時の衝撃で眼球突出をすることもあります。「いつもの目と違う」と感じた時は、飼い主さんが対処しようとせずに、ハムスターを診てくれる動物病院を受診することで早期回復が期待できるのでおすすめです!